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次なる目標に向かって……GT300王者の藤波清斗、今季はSFライツのフル参戦も狙う

2020年のスーパーGT(GT300クラス)でシリーズチャンピオンに輝いた藤波清斗は、さらにステップを踏んでいくために、スーパーフォーミュラ・ライツへの参戦も考えている。

藤波清斗 Kiyoto Fujinami

藤波清斗 Kiyoto Fujinami

吉田知弘

 鈴鹿サーキットで3月10日から始まった全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権の公式テストに、昨年のスーパーGT GT300クラスでチャンピオンを獲得した藤波清斗が参加。フォーミュラカーカテゴリーでのフル参戦を狙っている。

 ここ数年はスーパー耐久で活躍し、2018年・2019年と連続でST-Xクラスのチャンピオンとなった藤波。昨年はKONDO RACINGに加入し、#56 リアライズ日産自動車大学校GT-Rでジョアオ・パオロ・デ・オリベイラとともに参戦し、2勝を挙げてシリーズチャンピオンとなった。

 すっかりツーリングカーレースでは一目置かれる存在となった藤波だが、彼の中ではフォーミュラカーでのレース活動も諦めてはおらず、昨年もSFライツにスポット参戦。現在もチャンスを探っているという。

「フォーミュラカーのレースに関しては、FCJ(フォーミュラ・チャレンジ・ジャパン)にフル参戦して以降は、ずっとハコ車がメインになっていて、全日本F3の時代も含めて、このカテゴリー(フォーミュラ)ではフル参戦したことがないです」

「今後GT500へのステップアップを目指すなかでも、やっぱりダウンフォースの高いマシンに乗って経験を積んでおかないといけないなと思っています。今の自分のスキルを向上させるためにも、フォーミュラのカテゴリーに参戦するというのは絶対に必要なことだと思っていますし、全日本F3の頃からフル参戦を狙っていたカテゴリーでもあるので、今年はSFライツに乗って、しっかり結果を残したいという想いはあります」

 今回の公式テストでは、1日目の午後のセッションのみのテストをした藤波。B-MAX RACING TEAMの50号車をドライブし、全体3番手につける1分50秒805を記録した。トップタイムとはならなかったが、出来る限りのことはやれたと、走行を終えた藤波は手応えをみせていた。

「今ある中でのポテンシャルをしっかり出すことができましたし、アタックごとにタイムを上げることができたので、悔いはないです。トップ2台とは差がありましたけど、感触としては悪くないです」

 前述の通り、昨年もSFライツのレースを経験した藤波だが、やはりGT300でチャンピオンを獲得できたという経験が大きな自信に繋がっている様子。主戦場のひとつであるスーパーGTとともに、このSFライツでもチャンスを掴んで全力で戦いたいと意気込みを見せた。

「気持ちの面でも、昨年と比べてかなり変わりました。この流れで、なんとかSFライツのフル参戦を勝ち取りたいです。GT300に関しては、もちろん2連覇が絶対の目標です。それに向かってしっかりと準備していきたいと思います」

 

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