クビサ、GT3ベースのDTM参戦には消極的?「僕が求めるモノじゃない」
元F1ドライバーのロバート・クビサは、GT3ベースのルールを採用するDTMに残るかどうかは分からないと話し、耐久レースに興味を持っていると示唆した。
Robert Kubica, Orlen Team ART
ITR eV
元F1ドライバーで、2020年はDTM(ドイツツーリングカー選手権)に参戦しているロバート・クビサは、DTMがスーパーGTとの共通技術規則である”Class1”規定を廃し、GT3ベースのルールを採用する2021年以降、DTMに残るかどうかは分からないと話した。
クビサは2019年にウイリアムズからF1復帰した後、2020年はDTMに挑戦。シングルシーターの強豪チームであるARTグランプリが運営するBMWカスタマーチームのドライバーとなった。
シーズン序盤は苦しんだクビサだったが、第8戦ゾルダーのレース2で3位に入り、2010年のF1ベルギーGP以来の表彰台を獲得した。DTMの2020年シーズンでは、ワークスチーム以外で表彰台を獲得したのは、2人目だった。
DTMは、2021年からClass1規定のマシンではなく、GT3マシンをベースにしたプラットフォームに移行することになっており、現在のドライバーがどれだけ来年もDTMでレースを続けるのかは疑問視されている。
2021年の計画について訊かれたクビサは、次のように語った。
「僕がDTMに参戦したのは、Class1マシンのフィーリングや能力、そしてクルマがドライバーにもたらすモノがあったからだ」
「だからDTMや来年のことを訊かれても、このチャンピオンシップに参戦するかどうかは分からないし、正直に言って来年何をするかも分からない」
「普通はこの時期になると、何が可能なのかが見えてくるものだ。もちろん、新型コロナウイルスの影響もあって、全てが少し先延ばしになってしまった。今後数週間は、何が可能なのかを理解する上で非常に重要になるだろう」
「僕の頭の中にはやりたいことがある。問題は、それが可能なのかどうかだ。それから前に進むことになる」
クビサはGT3マシンをドライブした経験もある。ポルシェ911 GT3に乗り、2017年のドバイ24時間レースに参戦しているのだ。
しかしクビサはGT3ベースのスプリントシリーズよりも、ニュルブルクリンク24時間レースやニュルブルクリンク耐久シリーズ(NLS)などのレースに参戦したいと考えているようだ。
「2003年にF3に参戦して以来、僕はハイダウンフォースカーに乗って、人生を過ごしてきた」
そうクビサは語った。
「GT3のシリーズに参戦するなら、頭の中やそれまで慣れていたことをリセットしなくてはいけない。速く走るために必要なことや、そのカテゴリーで良いパフォーマンスを発揮するために何が必要なのかをどうにかして学ばなければならない」
「ポテンシャルは十分あると思うけど、僕が求めているものじゃない。GT3カーで走らなくてはいけないのなら、例えばNLSやノルドシュライフェ(ニュルブルクリンク北コース)などのレースに出てみたい。僕にとって全く新しいチャレンジだ。それが僕のやりたいことだ」
「自分がやりたいと思っていて、できなかったこともあるんだ。Class1規定のDTMはそのひとつだったし、ノルドシュライフェでレースをすることもそうだった」
クビサはF1に復帰する前、ジネッタのLMP1マシンで2度テストを実施。さらにその前には、2016年~2017年にはバイコレスのLMP1マシンでもテストを実施している。しかし、世界耐久選手権(WEC)の出場経験はない。
クビサはル・マン24時間レース参戦に興味を持っているものの、出場するならGTEマシンではなく、プロトタイプカーでレースをしたいと考えているという。
「それ(ル・マン24時間レース)も除外していない」
そうクビサは付け加えた。
「ル・マンは間違いなく歴史的な耐久レースだし、プロトタイプカーはチャレンジングなレースを提供すると同時にドライバーにも良いフィーリングとチャンスを与えてくれる最高のカテゴリーのひとつだ」
「僕はLMP2とLMP1のテストもしたけど、ドライブしていてとても良かった。ル・マンに出るなら、GTカーではなくプロトタイプのマシンで出るのが目標になるだろう」
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