イケル・レクオナ、最後のMotoGPレースは「涙抑えられず大変だった」来季はホンダWSBKに転向
イケル・レクオナはMotoGPでの最後のレースとなった第18戦バレンシアGP終了後、涙を抑えておくことが難しかったと語った。
写真:: Dorna
2021年シーズンのMotoGPは第18戦バレンシアGPで終了。このレースをもって、MotoGPから離れることになったイケル・レクオナ(テック3)は、レース後に涙を抑えることが出来なかったと語った。
レクオナは2020年にMotoGPに昇格したものの、当時はMoto2クラスでも目立った成績は残せていない状態。同期デビューのブラッド・ビンダーと比べてグランプリ自体の経験も少ない中で最高峰クラス昇格した後、苦しい戦いが続いてきた。
転倒リタイアも多く経験してきたレクオナのベストリザルトは6位。最終戦バレンシアGPは15位で完走となった。2022年からはスーパーバイク世界選手権(WSBK)のホンダファクトリーチームへと移る事が決まっている。
motorsport.comから最終戦について訊かれたレクオナは「正直、なんとかやっていくのも難しかった」と答えた。
「レースウィーク中には(MotoGP最後ということに)何も感じていなかった。ただのレースウィークのひとつのように感じていたんだ」
「そして決勝レースとなったとき、僕はスタート1時間前から緊張してしまっていた。でもグリッドについたときには大丈夫だった」
「でもスタート前、ヘルメットをかぶってチームの何人かに別れを告げたときには、バイザーを閉める必要があった。涙が流れはじめてしまったからだ」
「レースのマネジメントも簡単じゃなかった。スタートは悪かったし、ターン1に入るときには何も見えなかった」
「ターン2では何人かが僕を追い抜いていった。5人なのか4人なのか、僕には分からない」
「レースに集中できていなかった。正直に言えば僕の頭は別世界に飛んでいたね」
「落ち着くのには数周が必要だった。そしてバイクに良いフィーリングを感じることができるようになった。最終的には1ポイントを獲得してゴール出来た。そして終わったんだ」
「1ポイントを得られたのは良かったよ。トップ10に対してはタイムを凄く失っていたからね。僕らには速さがあったし、楽しかったよ」
最高峰クラスで過ごしたキャリアについては、レクオナは「腹が立っている」と語りつつ、自身がMotoGPで走るに値すると感じていると主張した。
「僕はいつも言っているけど、チャンスがあるときには、僕はそれをつかもうと、活かそうとしている」
「この場合、僕はそのチャンスを掴んで、2年間MotoGPで走ったと言える。内心としては、この2年間フラストレーションは感じていない。最初は凄く苦戦していたから、それもあったけどね。予想していなかったところもある。それに自分自身も、冬季テストでは十分に働けなかったし、序盤数戦では個人的な問題も抱えていた」
「それで改善し始めるのにも時間がかかった。だから色々あったんだ」
「MotoGPにバイバイとは言いたくない。でも人生はこういうもので、すべては起こるべくして起こるんだ」
「最後は少し複雑な感情だったと思う」
「ここに居られてよかったと思うし、でも自分のポテンシャルが分かっているからこそ、今シーズンの始まり方には腹が立っている。自分はMotoGPには長く留まれると感じていたんだ。でも戻ってくることは出来ない、とも言えないからね」
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