テスト機会に恵まれないロレンソ、ヤマハによる“意図的な無駄遣い”説を否定
ヤマハでテストライダーを務めるホルヘ・ロレンソは、今季の走行機会が少ないことについてヤマハが意図的にロレンソの才能を無駄にしているという言説を否定した。
写真:: Dorna
2019年限りでMotoGPを引退したホルヘ・ロレンソは現在、古巣のヤマハでテストライダーを務めている。
ヤマハへ3度のタイトルをもたらしたロレンソのテストライダー就任は、ヤマハ陣営のライダーからも歓迎された。ただ、彼は2月のセパンテストで2019年型のマシンを走らせて以来、テストを行なっていない。
実際、ロレンソという実績あるライダーを抱えていながら、それを持て余していたヤマハについては、バレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)やファビオ・クアルタラロ(ペトロナス・ヤマハSRT)から疑問の声が上がっていた。
ヤマハ側は新型コロナウイルスのパンデミックの影響によって、日本を拠点とするテストチームがロレンソとのテストプログラムを行なうことが難しくなってしまったと説明している。しかしヤマハによる意図的なモノなのではないかという憶測は残った。
ただロレンソは自身のテスト参加日数が少ないことについては、単なる新型コロナウイルスの影響だという考えを示し、ヤマハが意図的に自身をフルに活用していないと考えるのは“非論理的”だと断じた。
「僕は(ヤマハを)信じたいし、本当に信じている。彼らは可能な限り最大のテストを行なうようにベストを尽くしていたけど、COVIDの状況によってそれができなかっただけだ」
motorsport.comの取材に応じたロレンソは、ヤマハが自身を無駄遣いしているかという質問にそう答えた。
「もちろん、コロナが無ければ計画していたように15〜16日のテストをしていただろうと思っている」
「彼らが意図的にテストライダーとしての僕を無駄にしているとは思っていない。なぜなら経済的な観点から言えばファクトリーのほうが(テストで)もっとお金を使っているんだからね」
「だからそういったふうに考えるのは非論理的だ。僕はコロナの状況はチームにもっとテストを行なう助けにはならなかったと、本当にそう思っている」
そのロレンソは現在、今季MotoGP初開催を予定しているポルティマオ・サーキットでのテストに参加。セパン以来実に8ヵ月ぶりのテストだ。
【ギャラリー】MotoGPライダーが市販マシンでテスト!/ポルティマオテスト初日
今回のテストでロレンソは初めて2020年型のYZR-M1を走らせる予定だったが、最終的にヤマハがマシンを用意することができず、ロレンソは再び2019年型を走らせることとなった。
「マッシモ(メレガリ/ヤマハチームマネージャー)と数週間前にも何日か前にも話して、彼はおそらく2020年型をここに持ち込めるだろうと語っていた」
ポルティマオテスト前日の6日、ロレンソはそう語っていた。
「ただガレージに入ると2019年型のマシンのみで、彼らは2020年型を用意する時間がなかったと話してくれた」
「彼らは2020年型を準備できなかった。ファクトリーと同じバイクが無いのは残念なことだけど、彼らが最新型を用意しようと最大限の力を尽くしてくれて、そしてそれができなかったんだと思う」
「だから、僕らは今持っている物でなんとかやっていく必要があるね」
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