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シート喪失のマグヌッセンに、父がアドバイス「F1を諦める必要はないが、視野は広く」

ケビン・マグヌッセンの父であるヤン・マグヌッセンは、息子にインディカーやWECでのチャンスを探るようアドバイスしているが、2022年のF1参戦も諦めるべきではないと語った。

#3 Corvette Racing Chevrolet Corvette C7.R, GTLM:  Jan Magnussen and Kevin Magnussen.

Richard Dole / Motorsport Images

 ケビン・マグヌッセンは先日、ロマン・グロージャンと共に今季限りでハースを去ることを発表した。来季に向けて空いているF1のシートは多くなく、マグヌッセンはF1以外の選択肢を検討せざるを得ない状況となっている。

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 マグヌッセンはその後、インディカー・シリーズへの転向に関心を持っていることを明らかにし、その一方で休養することには関心がないと語っていた。

 モータースポーツの世界では、予算などの問題でシングルシーターでのキャリアを道半ばで断念しながらも、スポーツカーやツーリングカーの世界で成功を収めてきたドライバーもいる。マグヌッセンの父であるヤン・マグヌッセンもそのひとりで、短いF1キャリアを終えた後、コルベットの名手として長きに渡って活躍。ル・マン24時間レースでのクラス優勝や、IMSA ウェザーテック・スポーツカー選手権のGTLMクラスでのタイトルなど、数々の実績を残してきた。

 息子にも同じような道を辿るようにアドバイスするかと尋ねられたヤン・マグヌッセンは、次のように答えた。

「うーん……確かにそれもありだが、彼はシングルシーターを諦める必要はない」

「来シーズンはもうハースと仕事をすることはないが、彼がF1の夢を諦める準備ができているとは思えない」

「来年のレースシートはないだろうが、2022年ならまだ可能性がある。その年はルールが新しくなってエキサイティングな1年になるはずだ。その時にチャンスがあるかどうかは分からないが、ケビンはそれを確かめる必要がある」

「私がケビンにアドバイスしているのは、自分にとっての望みは何か、何が重要なのかを把握して、それを行動に移すことだ。彼はレースに勝ちたいと言っているが、それだけでなく有意義なものでなければいけない。だから、彼はインディカーでもWEC(世界耐久選手権)でも、自分が何を一番望んでいるかをしっかり明確にした上で、最高のチャンスを手にするために全力を尽くす必要がある」

 現在空いているインディカーのシートのほとんどは、スポンサーの持ち込みが必要なところばかりとなっている。それについて父ヤンはこう語る。

「資金面に関しては世界中あらゆるところで問題になっている。だから彼は偶然にも今こういう状況に陥っているんだ!」

「インディカーにもチャンスはあるし、彼が向こうのチームと話しているのも知っている。ただ、彼はもう少し視野を広げて、どこにチャンスがあるかを考えて行動する必要がある」

「WECでは、新しいメーカーが参入してきたり、ハイパーカーのルールが導入されたりと、エキサイティングなことが起ころうとしている。だからもし彼がメーカーと手を組むことができれば、間違いなくそのシリーズに目を向けるべきだ」

 インディカーの公式テストは11月2日(月)にバーバー・モータースポーツ・パークで行なわれる。この前日にはF1エミリア・ロマーニャGPの決勝レースがあるためマグヌッセンが参加することは厳しいが、「彼にとってはインディカーに挑戦する絶好のタイミングだっただろう」と父ヤンは語り、さらにこう続けた。

「今はF1のシーズンを最高の状態で終えることに集中し、最後の数戦で良い成績を残して自己アピールをする必要がある。それからチャンスを模索して、インディカーに挑戦して彼自身がどう思うか確認しないといけない。そしてWECでも同様に機会を探す必要がある」

「彼は何に対してもオープンだが、何が最も重要なのかを考えようとしているところだ」

「(F1でシートを失ったことは)厳しいことだし、残念だが、このスポーツではそういうこともある。彼はそれを乗り越えて他のところに移るだろう」

 

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