復活優勝マルケス「これまでの記憶がよぎって集中するのが大変だった」パルクフェルメでは涙も
MotoGP第8戦ドイツGPで、581日ぶりの勝利を記録したマルク・マルケス。彼はレース終盤には厳しい時期の記憶が頭をよぎり、集中することが難しかったと語った。
Race winner Marc Marquez, Repsol Honda Team
Gold and Goose / Motorsport Images
ザクセンリンクで行なわれたMotoGP第8戦ドイツGP。決勝レースではレプソル・ホンダのマルク・マルケスが優勝を果たし、怪我からの復活を印象づけた。
マルケスは2020年7月のスペインGPで転倒し、右腕上腕骨を骨折。この怪我によって3度の手術が必要となり、2020年シーズンは全休。リハビリを経て、2021年4月の第3戦ポルトガルGPで9ヵ月ぶりの復帰を果たした。
しかし復帰後すぐは万全とはいかず、右肩の状態に悩まされ続けてきたマルケス。それでもドイツGPの舞台であるザクセンリンクは左コーナーが多いレイアウトのため、彼はこれまでのレースよりはチャンスが有ると感じていた。
Race winner Marc Marquez, Repsol Honda Team
Photo by: Gold and Goose / Motorsport Images
決勝レースが開始されると、マルケスは1周目終わりの段階で首位に浮上。そこからは先頭を譲らず、終盤にかけてはKTMのミゲル・オリベイラからのプレッシャーにも耐えきってトップチェッカー。2019年の最終戦バレンシアGP以来、581日ぶりの優勝を手にした。
レース後マルケスは、序盤に小雨が降り始めたタイミングで“自分のレースだ”と感じたと語っている。
「ああ、キャリアで最も重要で厳しい瞬間だった。今日は大きなチャンスがあると思っていたんだ」
マルケスはパルクフェルメで涙ながらにそう語った。
「精神的には簡単じゃなかった。3戦連続ノーポイントで来ていたからね。でも今日は今日だ」
「レースウィーク前には、『オーケー、表彰台争いを目指そう。先頭集団の奴らに近づいていければ』と思っていた」
「優勝の可能性は低いと思っていたけど、完璧な状況ならトライしようと考えていた」
「そして4〜5周目に雨が落ち始めたのを見た時、『これは僕のレースだ』と思った。その時にプッシュして、それ以前と同じレースペースを維持したんだ」
「また雨が降り始めたときにも、僕は“リスクをとる時だ”と思ってプッシュした。そのあたりでリスクを冒して走っていたけど、その後はミゲルとのバトルが始まった」
「彼も凄くプッシュしていたけど、僕は集中力を維持するのが本当に大変だった、去年からここまで、苦しい記憶がよぎったせいでね」
「でもそれをやりきった。僕らは厳しい状況にあるけれど、このレベルを維持していきたい」
なおマルケスは今回のドイツGP優勝によって、125ccクラス時代からのザクセンリンク通算11連勝を達成した。
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