マルケス驚異のポール獲得も、決勝に向けて厳しい予想「今はまだ、その時じゃない」
レプソル・ホンダのマルク・マルケスは、手術からの復帰2戦目でポールポジションを獲得したものの、まだ勝利に向けて戦うときではないと考えているようだ。
写真:: Repsol Media
レプソル・ホンダのマルク・マルケスは、ウエットコンディションとなったMotoGP日本GPの予選で他ライダーに0.2秒以上の差をつけてポールポジションを獲得。マルケスにとっては、3年ぶりの開催となった前回の日本GP(2019年)以来、1071日ぶりのポールポジションとなった。
マルケスは、2020年に負傷した右上腕を含めた身体コンディションを改善するため、4度目の手術を受けることを決断。イタリアGPから前戦アラゴンGPまでの3ヵ月間離脱を余儀なくされた。そして復帰2戦目を迎えた今もまだ、完全回復への途上といったところだ。
そんな中で迎えた、ホンダのホームレースで見事ポールポジションを獲得したマルケスだが、ドライコンディションになると予想されている決勝レースで、表彰台を狙えるほどコンディションをキープできるとは考えていないようだ。
決勝で先頭を走る準備はできているかと訊かれたマルケスは、次のように答えたのだ。
「いや、明日は現在の自然なポジションに戻ることになるだろう」
「もちろん、僕はトップに立ちたいし表彰台や5位以内を目指したい。でも今はその時ではない、これが僕の考えなんだ」
「僕はいつも、少しでもチャンスがあれば挑戦していくんだ。それが僕だし、MotoGPに来た時から、それが僕のキャラクターなんだ」
「でも明日はとても長いレースになる。金曜日にすでに感じていたことだけど、ここでは安定して、全周アタックすることに苦労するはずだ」
今回のポールポジションはマルケスにとっては3年ぶり、ホンダにとっては昨年のイギリスGPでポル・エスパルガロがポールポジションになって以来。表彰台も、今季開幕戦のカタールGPでエスパルガロが3位になったのが最後となっている。
マルケスは、ポールポジションに重要性はさほどないと感じているものの、ホンダが2023年に向けてモチベーションを維持するためには「こうした小さな成功も必要」だと認めている。
「ポールポジションはただのポールポジションだし、ウエットコンディションだしね」と彼は付け加えた。
「でも、今のチームやホンダの状況、2022年に直面した多くの苦悩を考えると、僕らにとっては本当にいいニュースだ。なぜなら、僕たちには小さな達成感や小さなモチベーションが必要だからだ」
「FP2をイージーモードで走っていて、ラップタイムが上がってきたときに『よし、午後がウエットになれば大チャンスだ』と思ったんだ」
「アタックして、良いラップを刻むことができた。大げさなラップではなかったけど、ポールポジションを獲得するには十分だったんだ。ウエットでは、過度に攻めたら逆に遅くなることもあるんだ」
マルケスは、腕を骨折して以来初めて、ウエットコンディションで思うような走りができたと認めた。
「ウエットコンディションで、自分の思うようにバイクを走らせたのは今日が初めてだったんだ」
「昨年はウエットコンディションでは競争力があったけど、奇妙な乗り方をしていて、バイクのフィーリングが良くなかったんだ。そしてラップタイムがどうなるのか、よく分からなかった」
「でも今日は自分の腕のポジションが完璧な状態であることを確認できたし、思い通りのブレーキングができた。思い通りにマシンに乗ることができたので、とてもハッピーな気分だ」
「なぜドライよりもウエットの方が乗れているのか? それは筋肉への負担が少なく、自分の好きなポジションをキープできるからだ」
「ドライコンディションではもっと難しくなる。まだ全周アタックできる状態ではない。それにウエットコンディションでは、バイクのウィークポイントが少なくなるんだ」
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