スポーツマンシップ、分かってますよね? 過熱タイトル争い、最終戦前にF1が”ポイント剥奪”の可能性通達
F1レースディレクターのマイケル・マシは、最終戦アブダビGPの開催前に、チームとドライバーへ、スポーツマンらしくない行為などによるポイント減算ルールを改めて通達。激しさを増すタイトル争いに一定の釘を刺した。
写真:: Mark Sutton / Motorsport Images
2021年シーズンのF1タイトル争いは、最終戦アブダビGPでついに決着を迎える。マックス・フェルスタッペン(レッドブル)とルイス・ハミルトン(メルセデス)による激しい戦いがここまで21戦にわたって繰り広げられてきたが、F1レースディレクターのマイケル・マシは、アブダビGPを前に各チームとドライバーにスポーツマンシップに則ってレースを行なうよう、釘を刺している。
フェルスタッペンとハミルトンは共に369.5ポイントで全くの同点。基本的にはアブダビで先着した方がチャンピオンとなるが、勝利数の関係から両者ノーポイントで終わった場合には、フェルスタッペンがチャンピオンとなる。
そしてフェルスタッペンとハミルトンの間では、サウジアラビアGPでの接触をはじめとして、これまでに多くのトラブルが繰り返されてきた。そのため、雌雄を決することになる最終戦でも、”何か”が起こるのではないかと懸念が寄せられている。
マシはこうした状況に対し、厄介な事態が発生しないよう両チームへ明確な警告を伝えており、FIAはアンフェアな行動を容赦しないと、注意を促している。
レースウィーク前にマシから全競技者へ送られるイベントノートの中で、マシはFIA競技規則の一部を抜粋。特にスポーツマンシップに反する行為や、その結果として起こりうるポイントの取り消しといった厳しい処罰を各チームにリマインドしている。
以下の項目が、マシからのイベントノートに記載されている。
第9条15項 競技参加者の責任
9.15.1
競技参加者は、当該競技参加者に代わって競技あるいは選手権に、直接的あるいは間接的に、参加あるいは関連のサービスを提供する、特にその従業員、競技運転者、メカニック、コンサルタント、サービス提供者または同乗者を含む者すべて、それに加えて競技参加者が指定エリアに立ち入りを許可した一切の者の行為または不作為に対し責任を有するものとする。
第12条2項 規則違反
12.2.1.l
競技における公平性の原則の侵害、スポーツマンシップに反する行為、またはスポーツ倫理に反する方法で競技の結果に影響を与えようとする行為。
第12条4項 罰則の区分
12.4.5
すべてのFIA選手権、カップ、チャレンジ、トロフィー、またはシリーズについて、審査委員会は、以下の罰則を決定できる。1つまたは複数の競技会に対する資格停止、選手権/カップ/チャレンジ/トロフィー/シリーズのポイント取消。
12.4.5.a
例外的な場合を除き、ポイントの削減は、競技参加者と競技運転者とを分けて行うことはできない。
こうしたマシからの通達から推測されることは、FIAはがスポーツマンシップに反するとみなすモノ全てに注意を払い、処罰が下された場合には、ドライバーズ&コンストラクターズランキングに影響を及ぼす可能性が高いということだ。
フェルスタッペン&レッドブル、そしてハミルトン&メルセデスによるタイトル争いの結末がどのようになるか……注目のアブダビGP決勝は12月12日の日本時間22時00分にスタート予定だ。
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