マクラーレン、嬉しい年間3位獲得。その価値は賞金より“名声”にあるとブラウンCEO
マクラーレンCEOのザク・ブラウンは、2020年シーズンの年間3位という成績は、賞金以上に名声の面でより価値のあるものだと考えている。
写真:: Steven Tee / Motorsport Images
2020年のF1は12月13日に行なわれたアブダビGPをもって閉幕。新型コロナウイルスによる影響を大きく受けつつも、全17戦をやりとげた。
ドライバー、及びコンストラクターズタイトルはメルセデスに決定していたが、中団チームによる激しいコンストラクターズ3位争いが最終戦に至るまで展開されていた。
3位争いを繰り広げたのはレーシングポイント、ルノー、マクラーレンの3チーム。レーシングポイントがサクヒールGPでセルジオ・ペレスが優勝を果たし大量ポイントを獲得し、3番手に躍り出た状態で最終戦を迎えていた。
ただ迎えた決勝レースでは、ペレスはトラブルでリタイアしランス・ストロールも10位に留まった。一方でマクラーレンはランド・ノリスとカルロス・サインツJr.がそれぞれ5位と6位でフィニッシュし大きくポイントを積み増したことで、レーシングポイントを逆転して3位でシーズンを終えた。
ランキング4位と3位では、賞金の額が大きく違う。またスポンサー料に関しても年間成績に応じた追加の支払いなどが設定されていることも多いため、マクラーレンにとって嬉しい追加収入となった可能性もある。
そして奇しくも、彼らのランキング3位が確定したのはマクラーレンがアメリカの投資会社に一部株式を売却し、投資を受けたことを発表したのと同じ日だった。
ただザク・ブラウンCEOは年間3位の価値は金銭面よりも名誉の部分にあると語った。
「スポーツとしての名声に価値がある」と、ブラウンCEOはmotorsport.comに語った。
「もちろん、金銭も素晴らしいモノだ。しかしピットウォールに居る時には、純粋にスポーツの観点から考えているんだ。そして月曜にオフィスに戻ってから、財政面について考える」
「チームは今年1年間、新たな投資家を呼び込み、非常に良いクルマを手にして、チャンピオンシップで3位を獲得したりと、信じられない仕事を行なってきた。ただ明らかに昨年のメルセデスのほうが速いよ!」
「だがとてもタイトな状況にある。我々は今週末5位になる可能性もあったし、全く違った状況にあったかもしれないんだ」
ブラウンCEOは今季、ノリスとサインツJr.という相性の良いドライバーが他チームと比べてアドバンテージになっていたとも語った。ただ、サインツJr.は前述のように来季はフェラーリへと移籍してしまう。
「(エステバン)オコンを見ると、終盤は強さを増していたが、ダニエル(リカルド)がチームを引っ張っていた」
「そしてセルジオも別のレベルにあって、彼がチームを牽引していた。だから私としては、我々はひとりではなく、ふたりの強力なドライバーがいることで恩恵を受けていたと思う」
またブラウンCEOは2021年に向けて更に改善し、メルセデスやレッドブルとの差を縮めるという厳しい挑戦が待っているだろうと語った。
そして、今季は低迷していたフェラーリも来年は復活してくるだろうと予想している。
「より厳しくなると思っている」
「我々は地に足をつけていかなければならないと思う。フェラーリが来年はより強くなって戻ってくることを予想すべきだ。彼らにはカルロスとシャルル(ルクレール)というふたりの強力なドライバーがいることを知っている」
「彼らは予想されていた場所に戻ってくると思う。だから、ここからは本当に大変になると思う」
「我々は特に新たなスポンサーなど、今必要としている全てを手に入れた。アンドレアス(ザイドル/チーム代表)は傑出した仕事をしてくれている。まだ始まったばかりだとは思うが、もっと大変になっていくと思っている」
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