F1 オランダGP
オランダGPの戦略は失敗だった……完敗メルセデス、失策を認める
メルセデスは、F1オランダGP決勝でレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンに完敗。チーム代表のトト・ウルフは、その戦略が間違っていたことを認めた。

Jonathan Noble
編集: 2021/09/07 8:48
Copy link
Viberでシェア
Google検索でmotorsport.comをお気に入り登録

36年ぶりの開催となったF1オランダGPを制したのは、初の母国GPとなったマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)だった。フェルスタッペンはポールポジションからスタートし、その優位性を確保して72周を駆け抜けた。
敗れたメルセデス陣営はルイス・ハミルトンとバルテリ・ボッタスの戦略を分け総力戦で挑んだが、フェルスタッペンを攻略するには至らなかった。そしてレース後、今回の戦いで採った戦略は間違いだったと、チーム代表のトト・ウルフが認めた。
オランダGPの舞台となったザントフールト・サーキットは、コース幅が狭いことなどもあり、オーバーテイクが難しかった。そのため、ポールポジションからスタートすることになったフェルスタッペンは、当初から圧倒的優位な状況に立っていた。
2番グリッドからスタートしたハミルトンからすれば、フェルスタッペンを打ち負かすのは簡単なことではなかった。そのためチームは、ハミルトンを先にピットインさせることによって、フェルスタッペンをアンダーカットすることを狙った。この戦略はうまくいかず、チームはボッタスの1スティント目を引き伸ばし、追いついてきたフェルスタッペンを抑え込み、その隙にハミルトンを接近させることを目論んだ。しかし、これも成功することはなかった。
ハミルトンは2度目のピットストップもフェルスタッペンより先に行ない、再びアンダーカットすることを狙った。しかしコースに復帰したハミルトンの前には、3台の周回遅れのマシンが連なっていた。これによりタイムロスし、やはりアンダーカットは叶わず。しかもハミルトンがミディアムタイヤに履き替えたのに対し、フェルスタッペンはより航続距離が長いとされるハードタイヤを選択。ハミルトンがフェルスタッペンを攻略する糸口は潰えた。
メルセデスのウルフ代表はレース後、レッドブルがザントフールトで最速のマシンを持っていたことを認めた上で、2番目のピットストップのタイミングは誤りだったと語った。
「その時、アンダーカットが成功する匂いがしたんだと思う」
そうウルフ代表は語った。
「でも我々は、その時に正しくタイムを計測することができていなかった。結局のところ、いつもはもっと賢いはずなんだ」
「そしてレッドブルがハードタイヤを履くとは思わなかった。それは彼らにとって、未知なるタイヤだったはずだからだ。彼らは金曜日にハードタイヤでのロングランをしていなかったから、ソフトタイヤを選ぶと思っていたんだ」
ウルフ代表曰く、メルセデスとしてはハードタイヤの航続距離に懸念があったため、早い段階で1ストップ戦略をすることを避けたという。
「ハードタイヤを履くのは、ちょっとしたギャンブルだったと思う」
そうウルフ代表は説明する。
「フェラーリがうまく使っているのを見ることができたのかもしれない。でも、我々は実際にハードタイヤを使っていなかったので、それは未知の領域だったんだ」
なおメルセデスには、終盤に別の出来事もあった。チームはファステストラップを”出さないように”という珍しい指示をボッタスに出したが、ボッタスがこれを無視したのだ。
メルセデスはレース終盤、当時3番手を走っていたボッタスをピットに呼び戻し、タイヤを交換した。その時点では、ファステストラップはハミルトンが記録していたため、チームはボッタスに対し、ファステストラップを狙いにいかないように指示を出す。しかしボッタスはこれを無視し、ファステストラップを更新してしまったのだ。
最終的にはハミルトンもピットインしてタイヤを交換……最終ラップでファステストラップを”取り返した”ものの、遺恨が残ってもおかしくはない出来事だった。
しかしウルフ代表は、ボッタスの行動には問題はなかったと語った。
「彼は最後、減速した」
ウルフ代表はそう語った。実際ボッタスは、セクター1とセクター2で全体ベストタイムを記録したものの、セクター3では自己ベストにも満たないペースに落としている。
「我々は、それ(ボッタスがファステストラップを取らないこと)を確実にしたかっただけだ。だからこそ、その周の間に丁寧に説明し直した。そしてその後、彼は減速したんだ」
Read Also:
- F1オランダGP決勝:フェルスタッペンが総力戦を制し初の母国優勝! 角田裕毅はマシントラブル訴えリタイヤ
- 【F1動画】2021年F1第13戦オランダGP決勝ハイライト
- 角田裕毅、オランダGPは悔しいリタイア「マシンのペースは良かったのに……」
- メルセデスF1、来季のドライバー発表はまだ? ボッタス「僕もラッセルも共有できるニュースはない」
- もはや既定路線? ハミルトン、ラッセルがチームメイトでもメルセデス内の覇権争いはなし「ひとりではタイトルを争えない」
あなたの意見が聞きたい!
Motorsport.comで何を見たいですか?
5分間のアンケートにご協力ください。
- Motorsport.comチーム
コメントを読んで投稿する
関連ニュース :
記事をシェアもしくは保存
Copy link
Viberでシェア
前の記事 ロバート・クビサ、代役出場のオランダGPは満足感のある週末に「F1復帰後初めて“レース”をしている実感があった」
次の記事 オランダ戦完勝のフェルスタッペンに、レッドブル代表称賛「驚異的な仕事。ペレスも力強いレースだった」
Top Comments
コメントはまだありません。 最初のコメントを投稿しませんか?
View More & Comment

More from
Jonathan Noble

大きく前進を果たせなければ、F1タイトル5連覇は目指せない……フェルスタッペン、レッドブルに警鐘鳴らす
F1
F1 2024/12/29
大きく前進を果たせなければ、F1タイトル5連覇は目指せない……フェルスタッペン、レッドブルに警鐘鳴らす

ハミルトンのメルセデスF1最終年度での苦戦、その原因は? エンジニアリング統括が明かす
F1
F1 2024/12/27
ハミルトンのメルセデスF1最終年度での苦戦、その原因は? エンジニアリング統括が明かす

僕にできることはある……ボッタス、“最悪のシナリオ”でF1シート喪失も闘志は消えず。酒の勢いで始めたおバカ挑戦で再認識
F1
F1 2024/12/25
僕にできることはある……ボッタス、“最悪のシナリオ”でF1シート喪失も闘志は消えず。酒の勢いで始めたおバカ挑戦で再認識
最新ニュース

多種多様なGT300クラスで、公正なタイヤ供給という難題。来季ワンメイクサプライヤーのダンロップに聞く「考え方はシンプルです」
スーパーGT
SGT スーパーGT 11 時間前
多種多様なGT300クラスで、公正なタイヤ供給という難題。来季ワンメイクサプライヤーのダンロップに聞く「考え方はシンプルです」

優勝争いの7月から一転、10月富士では大苦戦。悩める牧野任祐「グリップ感が全くない。何が起きていたのか分からない」
スーパーフォーミュラ
SF スーパーフォーミュラ
第9戦・第10戦富士
12 時間前
優勝争いの7月から一転、10月富士では大苦戦。悩める牧野任祐「グリップ感が全くない。何が起きていたのか分からない」

ピアストリ「タイヤのパンクが、結果的に助けになった」シンガポールはハミルトン抜き5位
F1
F1 F1
シンガポールGP
12 時間前
ピアストリ「タイヤのパンクが、結果的に助けになった」シンガポールはハミルトン抜き5位

MotoGPライダー、ファンイベント欠席のペナルティに反発強める。ポイント剥奪などは「やりすぎ」
MotoGP
MGP MotoGP
インドネシアGP
14 時間前
MotoGPライダー、ファンイベント欠席のペナルティに反発強める。ポイント剥奪などは「やりすぎ」
Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.
フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。
次の 2 つのオプションがあります。
- サブスクライバーになります。
- 広告ブロッカーを無効にします。
購読中 すでに購読していますか? ここからサインインします
広告ブロッカーを無効にしましたか?
ページをリロード
お知らせの管理
登録