メルセデスF1、夏休み明け欧州3連戦で資材輸送トラックにバイオ燃料を使用。二酸化炭素排出量を89%削減
メルセデスは、F1の夏休み明け3連戦で、マシンや資材を輸送するトラックにバイオ燃料を使用。これにより、CO2の排出量が89%削減されたという。
写真:: Mercedes AMG
メルセデスF1チームは、ベルギー、オランダ、イタリアの3連戦で、チームの資材を輸送するトラックにバイオ燃料を実験的に使用。これにより、二酸化炭素排出量を89%削減することができたという。
2026年から100%持続可能燃料を使うことを決定するなど、環境対策を推進しているF1。持続可能燃料導入のほかにも、グランプリで使うエネルギーやプラスチック製品などの削減も推し進められている。
そんな中メルセデスは、チームとしてどのような形で環境改善を後押しできるかを実験。その中で、資材を輸送するトラックに、バイオ燃料を使った。
メルセデスはベルギー、オランダ、イタリアの夏休み明け3連戦で、水素化処理された植物油(HVO100)バイオ燃料を、16台のトラックで使った。この3連戦での移動距離は1400kmに及ぶが、通常のディーゼル燃料から置き換えることと、さらなる影響についての洞察を得ることを目指していたようだ。
その結果チームは、ヨーロッパ内でのバイオ燃料の供給に関して得られた教訓が、2023年からできる限り持続可能燃料を使えるようにする上で役立つと考えている。
メルセデスは、夏休み前の最後のレースであるハンガリーGPから戻ったトラックの1台を使ってテストを行なった。その上で、3連戦で使うトラック16台で持続可能燃料を使った。
そして1400kmのうち20kmを除く全てでバイオ燃料によって走行した。しかしイタリアではバイオ燃料を入手することができず、モンツァに向かう最後の20kmのみは、通常のディーゼル燃料を使わざるを得なかったようだ。
ただHVO100バイオ燃料を使ったことで、排出されるCO2がこの1400kmで44091kg削減されたという。これは、CO2の排出量を89%削減することに相当する量である。
Mercedes truck
Photo by: Mercedes AMG
メルセデスのチーム代表であるトト・ウルフは、今回のトラックの実験は、チームがCO2を削減するために行なった施策の一例にすぎないと語った。
「持続可能性は、我々の事業の中心だ」
そうウルフ代表は語った。
「陸上での貨物輸送にバイオ燃料を試験的に使うことは、我々が行なう全ての決定と行動に持続可能性を組み込むという、我々のコミットメントの新しい事例だ」
「我々は変化の最先端にいることを目指しており、我々は全員が持続可能な未来に向けて戦っている。そのため、持続可能なテクノロジーを使うことを可能にしたいと考えている」
HV0100とは、植物油や廃油脂由来の、100%再生可能な燃料だ。これはCO2を削減するだけでなく、NOx(窒素酸化物)や粒子状物質の排出量も削減することができる。
メルセデスF1チームは、2030年までに二酸化炭素の排出量をゼロにすることを目指しており、既に持続可能な航空燃料の開発にも投資している。これだけでもレースに帯同するスタッフの移動に伴う二酸化炭素排出量を、実質50%削減するのに役立つと信じられている。スタッフの移動に伴う二酸化炭素排出量は、F1を点線する上での全体の二酸化炭素排出量の実に1/4を占めると言われている。
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