メルセデス、回生システムに問題アリ。ホンダPUの競争力は「受け入れざるを得ない」とウルフ代表
メルセデスは、パワーユニットの回生システムに問題が起きていることもレッドブルとの差に拍車をかけていると語った。
写真:: Steven Tee / Motorsport Images
2021年のF1開幕戦バーレーンGP予選でポールポジションを獲得したのは、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンであった。2014年にパワーユニット(PU)時代に突入して以降、メルセデスが開幕戦の予選でPPを逃すのは初めてのことだ。
メルセデスはシャシー性能の面でライバルに対して思うようなアドバンテージを得られていないことを認識しているが、PUのエネルギー回生システムにおいても問題を抱えているようだ。
メルセデスのトト・ウルフ代表は、PUにディレーティング(回生エネルギーによるブーストが、使いたいエリアの途中で切れてしまうこと)の症状が出ており、それがホンダPUを搭載するレッドブルとの差を広げる一因になっていると考えている。
レッドブルに対してどこで負けていると思うかと尋ねられたウルフは次のように語った。
「おそらく高速コーナーでタイムを失っている。そこで劣勢なのは明らかだ」
「我々はPUの面でも少しタイムを失っている。エネルギー回生システムはまだ満足できるような状態ではないが、大きな差がついてしまったのは、それだけが原因ということではないだろう」
今週末はここまで予選を終えた段階で、ホンダPU勢の好調ぶりが目立っている。フェルスタッペンはFP1、FP2、FP3、予選と全てのセッションでトップタイムを記録しており、アルファタウリ・ホンダもピエール・ガスリーが5番手グリッドを獲得し、角田裕毅も予選Q1で2番手タイムをマークした。これはホンダが今季持ち込んだ“新骨格”のPUが順調に成果を上げていることの証明とも言えるだろう。
ウルフはホンダの仕事ぶりを称賛しながらも、メルセデスがPUの問題を克服できるはずだと語った。
「ホンダは素晴らしい仕事をした」
「彼らは非常に競争力のあるPUを持ち込んできた。アルファタウリのポジションを見て欲しい。我々はスポーツマンとしてその事実を受け入れるしかない」
「彼らが本当に良い仕事をした時には、そう言わざるを得ない。挽回するために一夜で解決することはできない。今確認されているディレーティングは我々が克服せねばならないことだと思っている。簡単ではないが、我々はそこまでたどり着いてみせる」
ホンダがF1活動ラストシーズンに向けてこれほどまでに力を注ぎ、実力をつけてきたことに驚いたかと問われたウルフはこう返した。
「驚いたかって? いいや、実際のところ全く驚いていない」
「ホンダは非常に誇り高き企業だと思っているし、彼らはワークスチームとしての最終年に素晴らしいPUを持ち込むため、間違いなく全力を尽くしてくるだろうと思っていた」
「彼らは仕事をしっかりと終わらせるために、隅から隅までどんなものも無駄にせずに取り組んできたと思う。それは我々のモチベーションにもなるし、私としても嬉しいよ」
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