メルセデスのMGU-Kにトラブル発生の懸念。最終戦は出力を落として対処
メルセデスは、MGU-Kにトラブルが発生する可能性について懸念を抱いており、出力を下げて今回のアブダビGPに挑んでいることが分かった。
写真:: Charles Coates / Motorsport Images
2020年のF1もいよいよ最終戦。そのため各チームのパワーユニットは、いずれも寿命が近づいている。
メルセデスもその例外ではなく、トラブル発生の懸念が高まりつつある。実際、最近ではメルセデス製のパワーユニットにトラブルが頻発。レーシングポイントのセルジオ・ペレスは、バーレーンGPの決勝レース終盤にMGU-Kのトラブルに見舞われ、3番手を走行していたにも関わらずリタイア……表彰台獲得の可能性を失ってしまった。またウイリアムズのジョージ・ラッセルも、アブダビGPの金曜フリー走行で、同様の問題を抱えた。
MGU-Kにどんな問題が生じているのか、それは明確にはなっていない。しかしメルセデスはシーズン最終戦を、安全に戦い抜くという戦略を選んだようだ。つまり、出力を落とすということである。
このことは、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンが、メルセデス製パワーユニット搭載車以外で今季初となるポールポジション獲得を、明らかに後押ししたはずだ。
状況について尋ねられたメルセデスのトト・ウルフ代表は、全てのパワーユニットの出力を少し落とすことを認めた。
「小さなトラブルの原因が存在している」
ウルフ代表はそう語った。
「MGU-Kは、本来の出力を下回っている。理由はまだ分からない。そのため、全てのメルセデス製パワーユニットで、パフォーマンスを少し落とした」
メルセデスのパワーユニットの信頼性に疑問があったため、ペレスはアブダビGPに向けて新しいパワーユニットを投入した。その結果、ペレスはグリッド降格ペナルティを受け、19番グリッドからスタートすることになる。
パワーユニットの問題だけではなく、タイヤの扱いにもメルセデスは苦しんでいるとウルフ代表は明かす。
「ソフトタイヤをうまく使うことができなかった」
そうウルフ代表は説明する。
「それは異常な値だ。他のライバルたちとの差は我々が予想していたよりもはるかに小さい。我々は今、そこから学ぶ必要がある」
「まだ正確なことを言うことはできない。ミディアムはかなりうまくいった。ソフトタイヤよりもはるかに我々に適したタイヤだったんだ。でも今年ずっと、我々はソフトタイヤを非常にうまく使うことができていた。データを分析する必要があるが、まだその位置にはいないんだ」
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