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「終盤2大会を全部勝つ勢いでいかないと……」100号車RAYBRIGの山本が後半戦への展望語る

シーズン前半を終えてGT500クラスのランキング4位につけている山本尚貴。逆転チャンピオンのためには終盤の2大会を連勝する勢いが必要だと考えている。

山本尚貴 Naoki Yamamoto(#100 RAYBRIG NSX-GT)

Masahide Kamio

 富士スピードウェイで行なわれている2020スーパーGT第5戦。前半戦でコンスタントにポイント獲得してきた#100 RAYBRIG NSX-GTの山本尚貴が前半戦を振り返るとともに逆転チャンピオンを狙う後半戦に向けた展望を語った。

 2018年にジェンソン・バトンと組んで初のGT500チャンピオンに輝いた山本。今年は牧野任祐がチームに加入し、スーパーGTで初めて年下のドライバーとコンビを組んでいる。彼らは開幕戦からコンスタントにポイントを稼ぎ、第3戦鈴鹿では2位表彰台を獲得。第4戦を終えてランキング4位につけている。

 チャンピオンも十分に狙える位置につけているのだが、シーズン前半を振り返った山本は不完全燃焼だった部分があったと語った。

「ドライバーとしては当然勝ちたいし大量得点を獲得したいです。その観点から見ると2位が最高位です。前半を振り返るとちょっと不完全燃焼という感じがあります」

「ただ、シリーズを考えるとしっかりと(ポイントを)取りこぼさないで、チャンピオン争いの渦中にいつづけるということが大事です。そういった意味ではここまでGTでタイトルを獲得する上でのひとつの理想の戦い方はできているかなと思います」

 山本は今季前半で点数をつけるとするなら“60点”と採点。その理由についてはこのように語った。

「点数をつけるとするなら60点くらい。決して低くはないけど高くはないです。(その理由として)少し予選での一発が足りていないです。単純にクルマのパフォーマンスだけではなくて、持ち込みのセッティングの段階で少し外し気味できているところから、なんとか修正してQ2につなげられるようなところに持っていくのが精一杯という感じです」

「もう少し持ち込みの段階でレベルが高い状態にすることができれば、微調整をするだけでポールを獲るための進め方をすることができます。ちょっとそれが出来ていないところが、点数を大きく下げている要因のひとつですね」

「あとはシーズンオフのテストでチームに不具合があったので、それまでテストしてきたことが適用できないような不具合が見つかってしまいました。開幕直前に振り出しのような状況に戻ってしまいました。そこでの出遅れというのが予選で前に行けなかったりとか、周りに対して不利になってしまっているとこがあると思います」

「ただ、前向きに捉えれば開幕前に不具合が見つかって、開幕戦はちゃんとした状態で戦えたとことについては、発見してくれたメカニックさんやHRD Sakuraのみんなのおかげです。そこには振り返らず、このクルマを速くしてドライバーが成績を残せるような状態にしたいなと思ってみんなと頑張って、周りと同じレベルのところまで持っていきたいです」

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 そして今週末から後半戦が始まるが、山本はウエイトハンデが軽減される終盤2戦を全て勝利する勢いがないとチャンピオン獲得は難しいと考えている。そのためにも第5戦と第6戦でしっかりとポイントを稼ぎつつ、終盤2戦で快進撃を見せられるような準備をしていきたいと語った。

「ここからの富士と鈴鹿は基本的に我慢強くしぶとくいって点数を獲っていくようなレースになると思います。ただ最後の2大会を全部勝つ勢いがないと(チャンピオン獲得は)ダメだと思っています」

「17号車みたいに前半で2勝して大量リードを築いていれば、この2戦を苦しい中でも数点を獲得する感じでも大丈夫でしょうし、あれだけのスピードを持っていれば最後も十分に戦えると思います。そういう意味で彼らは頭一つ抜け出て良い戦い方ができていると思います」

「ただ僕たちは今ランキングが4位ですし、まだ大きな点数を取れていません。特に最後の2大会に関してはふたつとも優勝する勢いがないとチャンピオンはとれないでしょうし、そこに向けて今回の富士と次の鈴鹿は勢いをつけたいなと思います。良い状態で残りの2戦に臨みたいですね」

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