ピレリ、改修されたアブダビの新しい縁石に懸念「カタールのモノによく似ている」
ピレリのF1責任者であるマリオ・イゾラは、改修が施されたヤス・マリーナ・サーキットの新しい縁石によって、カタールGPのようにタイヤにダメージが及ぶことについて懸念を抱いていることを認める。
写真:: Steve Etherington / Motorsport Images
2021年のF1最終戦アブダビGPの舞台であるヤス・マリーナ・サーキットは、オーバーテイク増加を目指して改修が施され、ストップ&ゴーの要素が減り、より高速傾向のレイアウトに変更された。
これによっていくつかのコーナーの縁石も変更されたが、これについてピレリのF1責任者であるマリオ・イゾラは、カタールGPのようにタイヤにダメージが及ぶ可能性について懸念を抱いていると認める。
アブダビGPの新しくなった縁石は、若干の凹凸がつけられており、タイヤに対する攻撃性は高めであると言える。
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この縁石はカタールGPの舞台となったロサイル・インターナショナル・サーキットのそれと似ており、カタールではこれに起因する形で4台のマシンが決勝レースでタイヤを壊してしまった。ただフリー走行の時点では、継続走行の周回数が少ないため、問題が表面化することはなく、決勝レースで初めてこの問題が発生したわけだ。
イゾラは、アブダビがカタールとは状況が異なる部分があることは認めつつも、特に再設計されたふたつのコーナーの出口の縁石について、懸念を抱いていると認めた。この件については、金曜日の夜のFIAのレースディレクターであるマイケル・マシとの間に話し合いが持たれたようだ。
「それらの縁石は、カタールのモノによく似ている。完全に同じというわけではないがね」
イゾラはそう語る。
「特にターン5とターン9の出口は、非常に攻撃的だ」
「このふたつは、最も攻撃的なんだ、ターン1からターン4までは昨年と同じだが、ターン12〜14の縁石も異なっている。ターン16の出口は、昨年までと同じだ。つまり昨年と比べると違いがあり、より攻撃的になっている」
「コーナーのエイペックスにも、様々な縁石がある。そして問題となるエイペックスでは明らかに状況が異なる。まず第一に、コーナーのエイペックスを通るタイヤには、荷重がかかっていない。そして第2に、ドライバーたちはエイペックスを通らないようにコントロールすることができる」
「その一方で、攻撃的なコーナー出口の縁石について、懸念を抱いている。特にターン5とターン9の出口だ」
「F2とF1のフリー走行を見ると、ドライバーたちはターン9で縁石に乗って走っているのが分かった。そこは最も速いコーナーでもある」
「予選では縁石を使うことになるだろうし、レース中もプッシュすることになれば、間違いなく縁石を使うだろう。だからこれらの点について考慮する必要があるんだ」
「確かにカタールとは状況が異なる。速度も違うし、縁石の上に留まる時間も違う。しかしいずれにしても考慮しなければならないし、注意を払う必要があると思う」
ピレリは、金曜日のフリー走行で走ったタイヤに、損傷に繋がる兆候がないか調べるという。
「問題は、レース中のスティントに匹敵する周回数を走ったタイヤが存在しないということだ」
「チェックする項目を増やすことはできる。しかしカタールのように、周回数を重ねた後に損傷が起きたため、事前に予測することができなかった場合もあった」
イゾラはさらに、次のように続けた。
「正直言って、縁石について何ができるのか、そして縁石を交換したり、外したりできたりするのかどうかは、私には分からない。専門家ではないからね。FIAと彼らができること次第だ」
「だからこそ彼らと話をして、我々が見つけたモノを強調することは役立つと思う。そして午後の走行から得られる追加の情報を待っていた。解決策を見つけられると確信している」
「今何ができるのかは分からない。タイヤを分析し、懸念の兆候があるかどうかを理解したり、チームからのデータを分析する必要がある。そしてそれをカタールで見た負荷のレベルと比較するんだ。我々には今、やるべきことがたくさんある」
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