WEC
LMDhは一番”美味しい”立ち位置? ポルシェ「LMH勢との支出合戦は起こらない」ただし性能調整でチャンスは平等に
ポルシェ・モータースポーツのトーマス・ローデンバッハ代表は、FIA世界耐久選手権のハイパーカー・クラスではLMHメーカーと対峙することになるものの、別規格車両との”技術戦争”による支出上のリスクは無いと考えている。

Charles Bradley
公開日時: 2022/12/29 9:57
Copy link
Viberでシェア
Google検索でmotorsport.comをお気に入り登録

ポルシェは、FIA世界耐久選手権(WEC)とIMSAウェザーテック・スーパーカー選手権(IMSA)の最高峰クラスの両方に参戦可能なLMDhレギュレーションに適合したプロトタイプ車両『963』を開発。2023年からは、2017以来のプロトタイプ耐久レースの頂点に復帰する。
WECの2023年ハイパーカークラスには、独自開発が基本のル・マン・ハイパーカー(LMH)レギュレーション下でトヨタとプジョー、フェラーリなどがLMH車両を投入。そこにLMDh勢のポルシェ、キャデラックが同クラスで走ることとなる。LMDh勢では2024年以降の新規参戦メーカーも控えており、WECは再び”黄金時代”の夜明けを迎えようとしている。
ただ、ポルシェ・モータースポーツのトーマス・ローデンバッハ代表は、共通ハイブリッドシステム搭載で低価格なLMDh車両での参戦を選択したことで、よりオープンなレギュレーションを持つLMH勢との”支出合戦”には巻き込まれることはないとし、ハイパーカー・クラス参戦の各マシンは性能調整(BoP)によって均等化されることでチャンスもあることを期待している。
「彼ら(LMH勢)はLMDhと争うのだから、彼ら側が予算を”爆発”させるのは無意味だと思う。だからそういった面での技術戦争については心配していない」
ローデンバッハはそう語る。
「そんなことは起こらないと思う。問題は……問題とは言わないが、運営における課題は、全ての競技者に公平なチャンスを与えることだと思う。ACOとFIAにとって、これは難しい課題だ」
「彼らが正解を導き出すことができることを願っている。そうなれば、耐久レースの新時代が到来することになるからね」
#7 Porsche Penske Motorsport, Porsche 963, GTP: Mathieu Jaminet, Michael Christensen, Nick Tandy
Photo by: Porsche
ファクトリーチームとしてポルシェのLMDhプログラムを担うポルシェ・ペンスキー・モータースポーツでチーフを務めるジョナサン・ディグイドは、LMDhレギュレーションの「プラットフォームとしての安定性」が自動車メーカーの関心を集めるカギになっていると語っている。
ポルシェやキャデラックの他に、ホンダの北米ブランドであるアキュラやBMWも2023年から新開発のLMDh車両をIMSAに投入。アキュラはWECへの並列参戦を予定していないものの、BMWは2024年からWECにも参戦予定であり、それと時を同じくしてアルピーヌやランボルギーニもLMDh車両を新たに投入することとなっている。
「参戦するメーカーは大規模な投資をする必要があるが、今はそれに見合ったリターンが得られる安定したプラットフォームがある」
ディグイドはそう語る。
「これを実現させたのはIMSAとFIA、ACOの関係者たちだ。彼らは最終的に、スポーツカーレースの未来のためにこの選択肢を選んだのだ。みんなが妥協し、議論してきたことが実を結ぶことになるだろう」
「今後2~3年のうちに、両選手権を通じてトップレベルのメーカーがプロトタイプ車両でレースをするようになる。その上、デイトナやル・マン、セブリングといった伝説的なレースに参戦でき、予算面でも効率的なモデルがあるのだ」
「LMDh(レギュレーション)では、空力デザインやブランディング、どのようなエンジンを持ち込もうとも、素晴らしく機能してくれる。またこの両選手権は、予算と性能の同等性を保証するために多くの時間を割いている。勝者が最もお金を使った者だけになる支出合戦にはならないのだ」
関連ニュース:
- 変革のWEC。LMHとLMDhは『ハイパーカー』に名称を統一へ
- ホンダ・レーシングがF1で培った技術を注入。アキュラ、IMSA新投入のLMDh車両『ARX-06』の開発秘話を明かす
- LMDhに1年遅れて参戦するアルピーヌ……しかしこの1年遅れが逆に有利に「ライバルたちが我々のためにシステムを開発してくれている。満足だ!」
- アウディLMDhプログラム、実は「テスト走行まで数週間に迫っていた」と関係者明かす。F1参戦決定により新車両は幻に
- ル・マン24時間、2ヵ月で決勝チケット完売! ハイパーカー大量エントリー予定の100周年記念大会に大きな注目集まる
























あなたの意見が聞きたい!
Motorsport.comで何を見たいですか?
5分間のアンケートにご協力ください。
- Motorsport.comチーム
コメントを読んで投稿する
関連ニュース :
記事をシェアもしくは保存
Copy link
Viberでシェア
前の記事 ニール・ジャニ、ポルシェワークスから離脱へ「10年という素晴らしい時間に感謝」LMDhでのレース出走叶わず
次の記事 トヨタWEC、LMHマシンのカスタマー供給は「予定にないが、可能」LMDhは安さがウリも運営コストはLMHと同等?
Top Comments
コメントはまだありません。 最初のコメントを投稿しませんか?
View More & Comment

More from
Charles Bradley

ミカ・ハッキネンが生死を彷徨った30年前の大事故。速さは失わなかったが、短命F1キャリアのきっかけに「もう運試しはやめようと思った」
F1
F1 9 ヵ月前
ミカ・ハッキネンが生死を彷徨った30年前の大事故。速さは失わなかったが、短命F1キャリアのきっかけに「もう運試しはやめようと思った」

”空力の鬼才”の名は伊達じゃない! エイドリアン・ニューウェイが手掛けたF1マシン傑作選
F1
F1 2024/09/10
”空力の鬼才”の名は伊達じゃない! エイドリアン・ニューウェイが手掛けたF1マシン傑作選

目まぐるしく変わるアロー・マクラーレンのドライバー……悪評は全てパロウのせい? ブラウンCEOが指摘「あの契約問題で不当なレッテルがついた」
IndyCar
IndyCar 2024/07/30
目まぐるしく変わるアロー・マクラーレンのドライバー……悪評は全てパロウのせい? ブラウンCEOが指摘「あの契約問題で不当なレッテルがついた」
最新ニュース

劇的すぎる成長曲線……アントネッリの2年目は、メルセデス代表の長いキャリアの中でも最大の驚き「全てに戸惑っていた昨年とは違う!」
F1
F1 F1
イタリアGP
30 分前
劇的すぎる成長曲線……アントネッリの2年目は、メルセデス代表の長いキャリアの中でも最大の驚き「全てに戸惑っていた昨年とは違う!」

スーパーGT第6戦SUGOのエントリーリスト発表。前戦大クラッシュの埼玉Green Braveも名を連ねる
スーパーGT
SGT スーパーGT 1 時間前
スーパーGT第6戦SUGOのエントリーリスト発表。前戦大クラッシュの埼玉Green Braveも名を連ねる

F1イタリアGP完全制覇のアントネッリ、”遊び心”ある暴挙に! トロフィーにそれ入れる?「言葉では表せないほど……夢みたいだ」
F1
F1 F1
イタリアGP
3 時間前
F1イタリアGP完全制覇のアントネッリ、”遊び心”ある暴挙に! トロフィーにそれ入れる?「言葉では表せないほど……夢みたいだ」

”最悪の結果”になった可能性もあった? メルセデス代表、アントネッリvsラッセルのチーム内バトルに満足も心配尽きず「我々は間抜けに見えたかもしれない」
F1
F1 F1
イタリアGP
5 時間前
”最悪の結果”になった可能性もあった? メルセデス代表、アントネッリvsラッセルのチーム内バトルに満足も心配尽きず「我々は間抜けに見えたかもしれない」
Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.
フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。
次の 2 つのオプションがあります。
- サブスクライバーになります。
- 広告ブロッカーを無効にします。
購読中 すでに購読していますか? ここからサインインします
広告ブロッカーを無効にしましたか?
ページをリロード
お知らせの管理
登録