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レーシングポイント、1月にメルセデスの旧型ブレーキダクトを”スペアパーツ”として受領

レーシングポイントは、今季マシン『RP20』のスペアパーツとして、1月にメルセデスから2019年仕様のブレーキダクトを受け取っていたという。

Racing Point RP20 detail

写真:: Giorgio Piola

 レーシングポイントは、今季のF1マシン『RP20』のブレーキダクトの設計プロセスにおいて競技規則に違反していたとして、コンストラクターズポイントを15点剥奪されたほか、40万ユーロ(約5000万円)の罰金を科せられた。

 レーシングポイントはこの裁定に対し控訴する予定だが、レーシングポイントに対して抗議をしたルノーを含め、計4チームがペナルティは不十分だとして、異議申し立てを行なう予定となっている。

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 チームは以前、メルセデスから供給されたブレーキダクトを使用していた。それはブレーキダクトがコンストラクター自らが設計・製造しなければならない”リステッド・パーツ”に含まれていなかったからだが、2020年からはブレーキダクトがリステッド・パーツに追加され、チームが独自に開発を行なわなければならなくなった。

 FIAのスチュワードは2020年1月6日に、レーシングポイントがメルセデスから2019年仕様のブレーキダクトを受け取っていたことを明らかにした。

 ただ、スチュワードはこれについて競技規則の”重大な違反”だとはみなしていない。なぜなら、それらのパーツの中に2019年のレギュレーション上、譲渡が違法なパーツは含まれていなかったからだ。

 しかし、チーム間でリステッド・パーツ化されるパーツの移管が行なわれていたことに対し、ライバルチームたちが懸念を抱くのも当然と言える。

 motorsport.comがレーシングポイントに対し、パーツを受け取っていた理由について説明を求めると、チーム代表のオットマー・サフナウアーはプレシーズンテストでスペアパーツとして用いる予定だったと語った。

「ルールを読んでみると、新しい競技規則は選手権の最初のプラクティスセッション24時間前まで適用されないことになっている。それが重要なポイントだ」

「これらのパーツを受け取った理由は、今季のために我々が設計・製造したパーツが2月のテストに間に合うかどうか分からなかったからだ」

「だから我々はそれらのパーツを冬のテストでスペアとするために受け取った。結局のところ、我々はそれらを全く必要としなかった。我々のパーツが間に合ったんだ」

 メルセデスのチーム代表であるトト・ウルフは、レーシングポイントが2020年に使用しているブレーキダクトの設計に影響を与えていないため、1月のパーツのやりとりは今回の裁定と「まったく無関係」だと述べた。

「みんな知っているようにF1では、図面やカットデザインなど自分たち自身の開発を基にブレーキダクトやその他のパーツを製造するんだ」

「レーシングポイントのブレーキドラムは年末のかなり前の段階で準備が整っていた。ブレーキダクトはパーツの準備ができていなかったため、冬のテストで役立つように彼ら(メルセデス)にパーツの提供を依頼したんだ」

「ダクトの設計には全く影響がなかった。FIAの10~12ページにもおよぶ長い裁定で、それが重要ではなかったことが明確に述べられている」

 サフナウアーの『新しい競技規則が施行されるのは最初の公式セッション24時間前だ』という主張に反して、スチュワードの裁定では新しい競技規則の施行日は2020年の1月1日だと詳述されている。

「2020年の競技規則が効力を持つ施行日は2020年1月1日だ。ただし、競技規則の遵守を確実にするため、その日付より前の行動を定める場合もある」

 一方で、スチュワードは次のように付け加えている。

「リステッド・パーツとして、ブレーキダクトのステータスが最近になって変化したという点で、非難または罰則を与えることを議論するのは適切ではない」

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