母国凱旋メキシコGPを迎えるペレス、非情な”チームオーダー”の可能性を認識「僕らはチームの一部」
レッドブル・ホンダのセルジオ・ペレスは、マックス・フェルスタッペンのタイトル争いをサポートするため、母国戦となるメキシコGPで、”複雑な”チームオーダーが発令される可能性があると語る。
写真:: Steven Tee / Motorsport Images
今季からレッドブルに加入したセルジオ・ペレスは、母国凱旋レースとなるF1メキシコGPでも、チームメイトであるマックス・フェルスタッペンのタイトル争いをサポートするために、”複雑”なチームオーダーが発令される可能性があると語る。
今年ついにトップチームのシートを手にしたペレスは、アゼルバイジャンGPで優勝。そして今週末には、母国凱旋レースとなるメキシコGPを迎える。サーキットに詰め掛ける観客は、彼の勝利を大いに期待し、その興奮は日に日に高まっている。
しかしペレス当人は、現在のチームとしての最大の関心事は、メルセデスのルイス・ハミルトンと激しいタイトル争いを繰り広げているフェルスタッペンに、最大のポイントを獲得させることであると十分に認識している。
前戦アメリカGPを終えた段階でフェルスタッペンはランキング首位に立っているが、12ポイント差でハミルトンが追従している状況。まだ今季は5レースも残っており、レッドブルとしても余裕なリードとは言えない。
このリードを守り、さらに拡大するためには、チームはペレスに勝利を犠牲にするような”チームオーダー”を出す可能性もある。ペレス本人もその可能性があることを認めるものの、それはレースがスタートした後、初めて評価すべきことだと考えていると語った。
「それは複雑なことだ」
チームオーダーによって勝利を奪われる可能性について尋ねられたペレスは、そう語った。
「レースの状況がどうなっているのか、それを見てみる必要がある。結局のところ、僕らはチームの一部として働くドライバーだ。主な焦点はチームにある」
「それが全体像だ。僕らは周囲の状況をみなければならない。そして非常に複雑な問題であったとしても、決定は瞬時に、数秒で行なわれる。それがレースの美しさとも言える」
シーズン序盤は、マシンに適応するのに苦しみ、思うような成績を残すことができなかったペレス。しかし終盤に来てマシンに慣れ、トルコとアメリカでは、2戦連続で表彰台を獲得した。その上メキシコGPは、過去を見てもレッドブルが得意としてきたグランプリであるため、ペレスは良い形でレースを戦えると期待している。
「ここ数戦、表彰台を目指して戦えたということは、良いリズムだと思う」
メキシコGPで勝つ可能性について尋ねられたペレスはそう語った。
「僕らは直近のレースで、多くの戦いを繰り広げてきた。そして全てのポイントが重要になるだろう」
「今年(メキシコGPで)勝つことができるかどうかは、僕と僕のチームにかかっている。これまでの年は、他の要因次第だったからね。だから今年はとても現実的なチャンスであり、僕のモチベーションは100%だよ」
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