レッドブル「空力責任者の契約早期解消はない」と、アストンマーチンの”ヘッドハンティング”に完全対抗の姿勢
レッドブルは、アストンマーチンに移籍することが決まった空力部門の責任者であるダン・ファローズを、2023年に契約が終了する前の段階で、手放す理由はないと主張する。
写真:: Alessio Morgese
レッドブルで空力部門の責任者を務めるダン・ファローズは、アストンマーチンに移籍し、同チームでテクニカルディレクターを務める予定になっている。アストンマーチンも、できるだけ早くファローズがチームの仕事に参加することを望んでいる。
しかしレッドブル側は、2023年までファローズとの契約が残っているとして、早期の契約解消を認めない方針のようだ。
アストンマーチンのチーム代表であるオットマー・サフナウアーは、すぐにでもこの件についてレッドブルのチーム代表であるクリスチャン・ホーナーと会談を行ない、ファローズの契約を早期に解除する可能性があるかどうかを確認したいと、オーストリアGPの際に語った。
「近いうちに、我々は話し合う予定だ」
そうサフナウアー代表は語った。
「今は予定が組まれているということはない。でも少し時間に余裕ができれば、間違いなく話し合うことになるだろう。ここしばらくは忙しい日々が続いていたからね」
しかしファローズを早期にチームの仕事に就かせるというサフナウアー代表の希望が叶う可能性は低そうだ。レッドブルは、契約期間が終了するまでファローズを手放すつもりはないと主張しているからだ。
ファローズの動きについて何か進展があるかと尋ねられたホーナー代表は、次のように語った。
「ダンと我々の状況は、明確だ。彼は2021年のマシンに取り組んでいるし、来年用マシンのためにも働いている」
「彼には、まだかなりの時間がある。彼は、昨年末に契約を結んだばかりだ、2023年の半ばまで、かなりの期間がある。残りの契約期間中も、彼には間違いなく、忙しく働いてもらうつもりだ」
アストンマーチンはファローズ以外にも、エアロダイナミキストのアンドリュー・アレシをレッドブルから引き抜き、テクニカル・オペレーションの責任者として迎え入れている。このことも、レッドブルがファローズの契約を解除しないと強く主張していることに繋がっているはずだ。
レッドブルとしては当然、他のチームにスタッフを”ヘッドハンティング”されることは、好ましいことではない。レッドブルはそれを避けるための”一例”として、ファローズの状況を活用しているように見える。またファローズの早期獲得を目指すアストンマーチンに対し、金銭的な補償を要求するための布石とみなすこともできる。
なおサフナウアー代表は、事業を拡大する上でさらに多くのスタッフを集めたいと考えており、その作業はまだ完了していないと語る。
「それはまだまだ進行中の作業だ。まだ埋めるべき、上級職のポジションがいくつかあるんだ」
そうサフナウアー代表は説明する。
「任命した者の何人かは、まもなく発表する予定だ。そして今後もそれは続くことになる」
アストンマーチンが多くのスタッフを獲得しているのは、F1における典型的な”ヘッドハンティング”だったのか、それとも大きなチームがコスト制限によりスタッフを放出しなければならなかった結果によるものなのか……そう尋ねられたサフナウアー代表は、次のように語った。
「後者ではなく、前者だと思うよ」
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