猛烈な抗議から一転……ルノーが渦中のレーシングポイントへの上訴を取り下げへ
ルノーはFIAに対し、レーシングポイントがメルセデスのブレーキダクトをコピーした件に関する処分について不服としていたが、上訴を取り下げるようだ。
写真:: Mark Sutton / Motorsport Images
レーシングポイントが独自のブレーキダクトを設計しておらず、メルセデスのデザインをコピーしたとする問題は、レーシングポイントにコンストラクターズポイント剥奪と罰金の処分が科された。しかしながら、ルノーとフェラーリはこの問題をFIA国際控訴裁判所に持ち込み、どこまでコピーが許されるのかを明確にしようとしていた。
しかしながら25日(火)夜、ルノーは上訴を取り下げるつもりであることを明らかにした。
FIAはレーシングポイントが行なったようなマシンのコピー問題に対処し、誰もこのようなことができないように規則を変更することを約束しており、ルノーはそれに納得しているようだ。
ルノーが発表した声明には次のように記されている。
「今回の問題は今シーズン、そして将来において、F1の品位という点で非常に重要なものだった」
「しかしながら、FIA、ルノーF1チーム、そして全てのF1関係者の間で集中的かつ建設的な作業が行なわれた結果、2021年に予定されている競技規則、技術規則の改正により、F1のオリジナリティを守るための具体的な進展が確認された」
「新たなコンコルド協定への合意の中で、この戦略的目標を達成することは、我々の優先事項であった。今シーズンのスタート時に起きた論争は過去のものとすべきであり、我々は残りの熾烈なチャンピオンシップに集中する必要がある」
レーシングポイントがメルセデスの設計したブレーキダクトを使用していたことについて、FIAは規定に違反しているとの裁定を下したが、FIAはその直後に、このようなコピー戦術が一般的になるのを防ぐために、ルールを変更する意思があることを明らかにしていた。
FIAでシングルシーター部門の責任者を務めるニコラス・トンバジスは次のように語った。
「これを受けて、各チームはレーシングポイントが行なってきたような、写真を使って他のマシンの一部を丸ごとコピーするようなことができなくなる」
「我々は特定のエリアのコピーに関しては依然として受け入れるが、マシン全体が他のマシンのコピーとなるようなことは望んでいない」
ルノーが不服申し立てを撤回することを選んだ一方で、フェラーリの状況は未だ変わっていないものとみられている。彼らは各チームがどこまで他チームと協力し、どこまでコピーすることが許されるのか、明確にしたいと考えている。それがF1の未来のために定義すべき重要な問題だと考えているからだ。
フェラーリはまた、この件に関するレーシングポイント、メルセデス双方の関与についても答えを求めている。彼らは明確な答えが得られない場合は、この問題を控訴裁判所に持ち込むほかないと考えている。
しかしながら、この件について何が許され、何が許されないのか、そしてどこが境界線となるのかをFIAがしっかりと説明することができれば、フェラーリもルノーと同様にこの問題から手を引く可能性がありそうだ。
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