リンス、ついに掴んだ今季初勝利「これまでよりも難しい1勝だった」
スズキのアレックス・リンスはアラゴンGPでの勝利について、マルク・マルケスやバレンティーノ・ロッシと争ったこれまでの優勝よりも、難しいレースだったと語った。
写真:: Gold and Goose / Motorsport Images
MotoGP第11戦アラゴンGPを10番グリッドからスタートしたアレックス・リンス(スズキ)は、オープニングラップを4番手で終えると、8周目にはトップに躍り出た。
その後、チームメイトのジョアン・ミルからプレッシャーをかけられる場面もあり、終盤にはアレックス・マルケス(レプソル・ホンダ)に追われる展開となったが、リンスはそのまま逃げ切りMotoGPキャリア通算3勝目を挙げた。
コロナ禍の影響で異例のシーズンとなっている2020年のMotoGP。リンスの優勝により、11レース目にして今季8人目のウイナーが生まれたことになる。
リンスの初優勝は昨年のテキサスGPだ。マルク・マルケス(レプソル・ホンダ)がレースをリードしていたものの転倒。リンスはラスト4周のところでバレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)を抜き、優勝した。また、昨年8月に行なわれたイギリスGPでは、リンスとマルク・マルケスが激しいバトルを展開。最後は0.014秒差という激戦をリンスが制した。
「レースをリードして勝ったのは初めてだった」
そうリンスは今回のレースを振り返った。
「過去の2勝はバレンティーノやマルクと戦っていた」
「レースをリードしている時にはミスをしやすいものだから、今回の1勝の方がそれらより難しかったと思う。冷静さを保とうとしていたし、とても良い走りができていたんだ」
「ピットボードを見て、ジョアンとアレックスがすごく速く迫ってきているのが分かっていたので難しかった。でも冷静でいようとトライしていた。そして、タイヤを最後まで保たせようとしていたんだ」
「でも僕たちはなんとかそれができた。今回の優勝は、僕にとってもスズキにとっても、プレシーズンから良い仕事ができているということを意味しているし、チームみんなが望んでいたモノだった」
リンスは、MotoGPクラスにとっての今季開幕戦にあたる第2戦スペインGPの予選で転倒。右肩に骨折と脱臼を負った。彼はその後遺症に悩まされ、苦しい戦いを強いられてきた。
アラゴンGPの結果、好調を保っているミルが優勝こそないもののポイントリーダーに立ち、リンスは36ポイント差のランキング7番手に留まっている。リンスは第5戦オーストリアGPでは首位に立ち、第10戦フランスGPでは2位を争いながらも、どちらのレースも転倒を喫しており、速さを見せながらも結果に繋がらないレースが多かった。
アラゴンでの勝利は、彼のことを疑っていた者たちに何かを証明するレースになったのかと訊かれ、リンスは次のようにmotorsport.comに答えた。
「うん、そうだと思う。君が言ったように、今年はこのポジションを獲得するのに本当に苦労したんだ。多くのレースでポテンシャルはあったと思うけど、ミスやクラッシュで1位になることができていなかった」
「ついにそれができたんだ。簡単なことではないから、とてもハッピーだ。オーストリアでは(アンドレア)ドヴィツィオーゾをオーバーテイクしようとして、ル・マンではウエットで、2度もクラッシュしたから、もっと冷静になるべきだと多くの人に言われた」
「でも自分にはポテンシャルがあることは分かっていたし、それを形にするためのマシンがあることも分かっていたんだ」
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