スーパーフォーミュラ 第7戦・第8戦:もてぎ

もてぎで連覇を決める意気込みだったが……初日終えた野尻「そんなことを言っている場合ではない」|SFタイトル天王山・上位3人の声

スーパーフォーミュラ連覇に向け、意気込んでもてぎに乗り込んだ野尻智紀。しかし、走行初日はマシンのフィーリングでいくつかの課題が浮き彫りとなったため、その改善だけに集中しているという。

戎井健一郎

公開日時: 2022/08/19 11:16

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Tomoki Nojiri, TEAM MUGEN

 2022年のスーパーフォーミュラは、残すところ2大会4レース。今週末はモビリティリゾートもてぎで第7戦・第8戦が開催されるが、今大会はタイトル争いにおける非常に重要な局面となっている。

 現在は昨年のチャンピオンである野尻智紀(TEAM MUGEN)が93ポイントで選手権トップに立っており、2番手の平川亮(carenex TEAM IMPUL/64ポイント)、3番手のサッシャ・フェネストラズ(KONDO RACING/57ポイント)に対して大きなリードを築いている。今大会の結果次第では、鈴鹿での最終2レースを待たずして野尻がタイトルを決める可能性があるが、逆に平川やフェネストラズが大量得点で一気に劣勢をひっくり返す可能性もある……そんな“天王山”とも言える週末だ。

 motorsport.comは19日(金)の専有走行を終えた野尻、平川、フェネストラズの3者にタイトル争いへの意気込みを聞いた。本稿では野尻のコメントを紹介する。

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 ランキング2番手以下に29ポイントという大きなリードを築いている野尻。2007年・2008年の松田次生以来となる国内トップフォーミュラでの連覇が徐々に現実味を帯びてきているが、そんな野尻は開口一番こう語った。

「まず言いたいのは、今週末だけで何点取れるか、という話です。(リードは)大量でもなんでもないし、簡単にひっくり返せるポイント差だと思います」

「チャンピオンシップを争う平川選手、サッシャ選手は逆境になればなるほど強さを発揮する選手ですし、楽観していません」

 こういった慎重なコメントは野尻元来の性格を反映したものだとも言えるが、走行初日を終えて彼が感じている危機感も、こういった慎重さに拍車をかけていると思われる。

 専有走行では平川が3番手タイムを記録。「今季ここまでの感覚とは違う。昨年や一昨年の、予選が速かった時の感覚に戻っている」とポジティブなコメントを残した一方で、野尻は一時タイムシートの上段に位置するタイミングがあったものの、最終的には9番手止まりとなった。

「課題がたくさん残ったフリー走行でした。これまでも調子が良かったので、今回も調子が良いだろうと思われるかもしれませんが、そんな感じは全くありません。調子が悪いとまでは言いませんが……」

 そう語った野尻。昨年の第5戦もてぎではポールトゥウィンを飾っているが、同じサーキットでの開催と言えどコンディションは都度異なるため、毎回同じレベルのパフォーマンスを発揮できるとは限らない。

「今年は(昨年のもてぎ戦とは)全く違うサーキットを走っている感覚です。すごく難しく感じます」

「今はアンダーステアもオーバーステアも両方出るややこしい状況にあります。ポテンシャルをもっと上げていかないと今週は戦えないと思います」

 野尻としても、もてぎに乗り込むまでは「今週で絶対にタイトルを決めてやろう」と意気込んでいたという。しかし専有走行で課題が浮き彫りになったことにより「そんなことを言っている場合ではない」「とりあえずクルマを速くしないと」という方向にスイッチしたようだ。インタビュー中、記者に囲まれた野尻の横を通り過ぎた一瀬俊浩エンジニアの思い悩んだような険しい表情も印象的であった。

 初日好調な平川を引き合いに出し、「むしろ僕たちの方が劣勢なんじゃないか、という気もしなくはないですね。向こうは『チャンピオンシップの話をしても仕方がない』と良い意味で開き直れる部分がストロングポイントだと思います」と語った野尻。しかし、劣勢かと思われた状況で何度も上位に食い込んできた結果が、彼の現在の獲得ポイントに反映されているというのも事実。「蓋を開ければやっぱり野尻」なのか……注目の第7戦予選は明日20日(土)の9時05分よりスタートする。

 

 

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