貨物の到着遅延で、サンパウロGPはF1チームにとってはキツい週末に。ハース代表「かなり厳しい」
ハースF1のチーム代表であるギュンター・シュタイナーは、メキシコからの荷物の到着が遅れたため、サンパウロGPに向けては各F1チームは「かなり厳しい」週に直面する可能性があると考えている。
写真:: Mark Sutton / Motorsport Images
悪天候の影響により、F1各チームの荷物を搭載した飛行機のうち2機のブラジル到着が遅延。一部の貨物は、サンパウロGPの開催地であるインテルラゴス・サーキットに、木曜日まで到着できない事態となった。ハースF1のチーム代表であるギュンター・シュタイナーは、今週末はこの影響を受けたチームにとっては、厳しい日々になるだろうと語った。
メキシコGPと2週連続での開催となるサンパウロGP。2週連続でのグランプリ開催時の懸念となるのは、そのロジスティクス面であり、遅れなく迅速に荷物を送り届けることができなければ、グランプリ開催に影響を及ぼすことは必至だ。
今回はメキシコからブラジルへ各チームの荷物の輸送を担う航空機2機が悪天候に見舞われ、通常ならば水曜日には到着しているはずのコンテナが、木曜日になっても届いていないという事態が発生。金曜日から走行が始まるF1にとっては、致命的とも言える状況が生じてしまった。
実際、木曜日の正午になっても、一部のチームの荷物はサーキットに着いていなかった。午後には到着したようだが、チームのスタッフは、走行開始に向けて深夜遅くまで作業する必要に迫られることになる。
これに対してFIAは、夜間の作業禁止時間の制限を免除し、さらに通常は木曜日中に完了する必要のあるイベント前の車検を、FP1開始3時間前まで期限を遅らせる処置を下した。
しかしF1チームで働くスタッフの負担が増えることは、避けようもないこと。ハースのシュタイナー代表は、今週末は「かなり厳しい」ことになるだろうと語った。
「誰もが夜通し働かなければならないと思う。それができる唯一のことだ」
そうシュタイナーは語った。
「そうすれば、イベントのスケジュールを変更することなく、計画通りに今回のイベントを行なうことができる。それが目指していることであり、現状では達成することができると思う」
なお今週末のサンパウロGPはただの連戦ではない。翌週にはカタールGPが控えているばかりか、この週末もスプリント予選レースが実施される、いつもとは違うフォーマットの週末となっているのだ。
3週連続開催を増やし、年間のレース開催数を拡大する弊害が、今回の貨物遅延に出ているのではないかと尋ねられたシュタイナー代表は、それを否定した。
「通常の2週連続開催でも、起きる可能性があることだ」
そうシュタイナー代表は語った。
「時々起きる可能性があることにひとつにすぎない」
「今年のコロナ禍の状況においては、これだけのレースを実現するためには、3週連続での開催を行なう必要があった。でもこういう状況から抜け出すことができるだろう」
「しかし確かにFOMは、我々が何かをできない可能性があるというリスクの評価をしていると思う。今回のことからは、間違いなく教訓が得られるだろう」
前述の通り、各F1チームはサンパウロGPを戦い終えると急いで荷物をまとめ、カタールへと移動しなければならない。カタールは、メキシコよりも遠く、各チームは長い旅をしなければいけないということになる。
しかもサンパウロGPの舞台であるインテルラゴス・サーキットは、荷物をまとめるのが難しいサーキットのひとつであるという。シュタイナー代表は、今回の遅れが、カタールGPに影響を及ぼすことを懸念していると語った。
「この遅れがカタールに影響するとしたら、それは苦労することになるだろうと思う」
「カタールに向けて考えれば、長い旅が待っている。ガレージをバラし、マシンをバラし、それを送り出してから飛行機に飛び乗る。そしてカタールに着くまでには約15時間のフライトを要するはずだ。そして時差の問題もある」
「だから来週は、さらに厳しいモノになると思う。でももし今回と同じ問題を来週抱えることになれば、より大きな影響を及ぼすことになるだろう」
Be part of Motorsport community
Join the conversationShare Or Save This Story
Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.
フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。
Top Comments