「マルク・マルケスが僕を望まなかった」ストーナー、2015年のホンダ離脱の真相?
2012年をもってMotoGPを引退したケーシー・ストーナーは、以後ホンダでテストライダーの役割に就いていたが、マルク・マルケスが自身の存在を望んでいなかったこともホンダ離脱の理由だと示唆した。
写真:: Repsol Media
ドゥカティとホンダの2メーカーでMotoGPチャンピオンに輝いたレジェンドライダー、ケーシー・ストーナー。彼は2012年限りで、27歳という若さにも関わらずMotoGPを引退する、2013〜2015年までホンダでテストライダーに就任した。
そして2016年からはドゥカティで同じくテストライダー/ブランドアンバサダーとなり、2018年までその任を努めた。
テストライダーとは言うものの、ストーナーは一度マシンにまたがると現役のトップライダーと遜色のないどころか、それを上回るタイムを記録することもあり、彼のワイルドカード参戦を望む声も多かったが、結局それも実現しなかった。
ストーナーによると、2015年限りでホンダを離れた理由として、マルク・マルケスの存在があったという。
「知っての通り、ドゥカティでは特定の役割(テストライダー)を果たした」と、ストーナーは言う。
「最初はホンダでも試したけど、僕に周りにいてほしくなかった“若き天才”が入ってきて、ある種ちょっと締め出されたようだった」
ストーナーとマルケスは、ホンダの考えでは2013年にチームメイトを組むことが想定されていた。しかしストーナーは2012年のフランスGPで引退を発表。ドリームチームが現実のものとなることはなかった。
ホンダを離脱した後、ドゥカティでのテストライダー契約は3年で終了。ストーナー曰く、ドゥカティが自分のことを十分に活用していないと感じられたことが、契約終了の理由の一端だという。
「僕はその役割から離れなければならなかった。チームが僕のやりたいことを与えられるとは、本当に感じられなかったんだ」
「僕はライダーが何を求めているのかが分かっていた。僕らは本当に、本当に良く一緒に取り組んでいたけど、残念ながら一部のメーカーではライダーは常に発言権があるわけじゃなかった」
「彼らはデータを見て、自分たちが正しい方向を向いていると考えているんだけど、それがライダーにとって良いものだとは限らない」
「バイクの開発を前進させ、物事を適切に変えていく試みは常に大変な仕事だったし、ハードワークだったよ」
「オーストラリアにいながらに多くのミーティングやディスカッションに出てよりプッシュしていくのは難しかった。だから僕はその役割から身を引いたんだ」
ストーナーはここ1年ほど慢性疲労症候群という疾病と戦ってきている。過去にはMotoGP参戦中の2009年にも、乳糖不耐症で苦しい思いもしていた。
そうした事情もありMotoGPからは離れていたストーナーだが、彼はまだこのスポーツに与えられることは数多くあると考えていて、将来的に何らかの役割で関わっていくことを示唆した。
「僕はまだこのスポーツに多くのモノをもたらすことができると思っている。ガレージの外にも様々な一面があり、何らかの役に立つ物事の見方を提供できると思う」
「確かに、僕は内側に入って解決策を作るつもりはない。でもレースで勝つために必要とされる物を知っているし、将来的には何かを本当にお返しできると思う」
「ただ僕は、この慢性疲労症候群が治るまで待つ必要があるだろう」
Be part of Motorsport community
Join the conversationShare Or Save This Story
Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.
フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。
Top Comments