インタビュー

IndyCar

佐藤琢磨、”次世代”の日本人スター誕生を期待「北米にも来て欲しい」

インディカーに挑む佐藤琢磨が、先日経験したマイアミでのF1イベント、そして次世代・若手ドライバーの育成について、その想いを語った。

田中 健一

編集: 2022/05/21 1:37

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佐藤琢磨

 インディ500王者として、2018年のインディカー・シリーズに参戦した佐藤琢磨。今季からは心機一転、レイホール・レターマン・ラニガンに復帰し、シーズンを戦った。

 その佐藤は、先日アメリカのマイアミで開催されたF1のデモランイベント『F1フェスティバル・マイアミ』に参加、1968年のF1を戦った、ホンダRA301をドライブしてファンを魅了した。

「オフシーズンはレトロなクルマと仲良くしています。鈴鹿(F1日本GP)でもマクラーレンMP4/6に乗りましたし、先週は50年前のホンダRA301にマイアミで乗ってきました」

 そう佐藤は語る。

「マイアミは面白かったです。アメリカの雰囲気は良く分かっていますが、今のF1がプロモーションを打つという意味では、とても興味深かったですよ。予算があるからできるんだということもありますけど、インディカーでもこういうイベントができたらいいなと、羨ましく思いました」

「でもイベントは非常に盛り上がっていましたし、50年前のマシンが目の前を走るというのは、アメリカの人たちはなかなか見られないと思うんですよ」

「あのクルマは、本来はもてぎのコレクションホールにあるんです。でもこの前はグッドウッドで走って、その後直接マイアミに持って行きました。それだけのことをやるのは、ホンダの素晴らしいブランディングイメージにもつながるし、ファンもものすごく喜んでいました」

「僕とエマーソン(フィッティパルディ/マクラーレンM23をデモ走行)が古いマシンを走らせましたが、純粋な機械だけのマシンは、みんな好きですね。当時のV12エンジンの音を聞かせてあげるというのは、僕としても特別な経験をさせてもらいました」

「一緒に走ったレッドブルの最近のマシンがドーナツターンをしたりというのも、良いと思うんですよ。でも、僕らが同じことをしたら、ドライブシャフトが折れちゃう。丁寧に乗ってあげなければいけません」

 盛り上げるという意味では、日本のモータースポーツ、そしてF1を盛り上げるためには、日本人F1ドライバーの誕生が待望されるところだ。これについてはホンダの山本雅史モータースポーツ部長も、そして鈴鹿サーキットを運営するモビリティランドの山下晋社長も、ドライバー育成の部分からテコ入れをする可能性を示唆。特に来季からホンダがF1パワーユニットを供給するレッドブルとの共同でのドライバー育成という可能性も指摘されている。

 この動きについてどう考えるかと尋ねると、佐藤は次のように語った。

「そういう動きがあれば、できる限りのサポートをしたいですね。若手、そして次世代のドライバーについては、常に注目しています。ですから、次に繋がるドライバーが出て行ってくれればすごく楽しいですし、いないのはすごく寂しいです」

「F1は黙っていても目指すドライバーはたくさんいると思います。今回のようにホンダとレッドブルでものすごく盛り上がれば、次の世代のドライバーには、すごく刺激を与えると思います。そういう意味で、僕にお手伝いできることがもしあれば、協力したいです」

「日本のレベルの高いモータースポーツを、世界に知ってもらいたいですね。そして僕個人としては、できれば北米にも来てもらいたいと思います」

 時計ブランドのブライトリングが結成した”ジャパン・レーサーズ・スクワッド”の一員に、レッドブル・エアレースの室屋義秀、MotoGPの中上貴晶と共に選ばれた佐藤琢磨。この”スクワッド”は、「夢を繋ぐ」というのが、ひとつのコンセプトになっており、この精神は将来のドライバー育成という部分にも相通ずるモノがあると佐藤は語る。

「このメンバーに選んでもらえたのは、すごく光栄なことだと思います」

 そう佐藤は語る。

「同じ日本人として、世界の頂点に向けて挑んでいく。そういう意味では、3人に共通する部分だと思います。そのエネルギーを僕らが伝えられること、次世代に託していけるような仕掛けができるといいなと思っています」

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