KTMのフェルナンデス昇格発表、配慮が足りなかった? テック3&現ライダー2名が不満見せる
KTMは2022年にラウル・フェルナンデスをテック3からMotoGPクラスへ昇格させることを発表したが、シートを失うことになったダニーロ・ペトルッチやイケル・レクオナ、さらにテック3代表のエルベ・ポンシャラルから反感を買ってしまっている。
Raul Fernandez, Red Bull KTM Ajo
Gold and Goose / Motorsport Images
2021年8月7日、KTMは2022年シーズンにサテライトチームであるテック3のライダーとして、ラウル・フェルナンデスをMotoGPクラスへ昇格させると発表。しかしこの発表によって現在所属するライダーと、テック3代表から反感を買ってしまっている。
KTMは6月の段階で、来シーズンに向けたライダーラインアップを一部発表。Moto2クラス参戦中のレミー・ガードナーを、テック3のライダーとして最高峰クラスに戦線させる決定を下し、現在所属しているダニーロ・ペトルッチとイケル・レクオナは、どちらかがシートを失うことが確実に。そして今回の発表により、ふたり共にチームに残れないことが確定することになった。
フェルナンデスの昇格自体は以前から噂されていたたものの、その発表タイミングは大いに不満を買ったようだ。
シート喪失が確定してしまったレクオナは、予選後に予定されていたメディア対応を遅らせたが、これはこの状況に対する説明をKTMに要求していたためだったという。
「正直に言って、彼らの発表の仕方は正しいとは思わない」
レクオナはフェルナンデスの契約が交わされていたことは知っていたと認めつつも、そう不満を口にした。
Iker Lecuona, KTM Tech3
Photo by: Gold and Goose / Motorsport Images
「今日僕がメディア対応に遅れたのは、この状況に対する説明を求めていたからなんだ」
「グランプリが始まる前に、彼らが何を予定しているのか、僕とダニーロに伝えるのが正しい形だったと思う」
「ただ結局、彼らにも彼らの理由があるわけだから、何か言うつもりはない」
またテック3代表のエルベ・ポンシャラルも、MotoGP公式インタビューに対してKTMによる発表の方法に思うところがあると匂わせた。
「私は常に思ったこと、感じたことを語ってきた。心と口にはあまりフィルターがかかっていないんだ。だから明確に想像できるだろうが、こうした大きな発表をFP4の時に行なうのは、少し奇妙な瞬間だ」
ポンシャラル代表はそう語る。
「我々はここオーストリアに2週間滞在するが、今週日曜日に腰を据えて決定を下し、ライダーに対して2022年に向けた状況を伝えるつもりだった」
「ただ想像できると思うが、長いサマーブレイクが明け、幾つかのチームはライダーを決めていない。決定が行なわれていたとしても、人々はかなり騒ぎ立てている」
「それは理想的な状況ではないと思っている。今週末、こうした形で発表しなければならなかったのは、私も残念に思っている」
なおペトルッチは今回の発表には「全く驚かなかった」と語り、電話の繋がらない状況から契約延長がないことは分かっていたと説明した。
「このことは予想していた。以前にも話したけど、誰も電話に出てくれないとき、契約が更新されることは無いんだ」
「ただ電話に出る出ないというのは、教育の問題だよ。彼らは発表したけど、もう数時間、僕らに話をするために待つこともできたはずだ」
「でも驚いてはいない。この世界には常に驚きがあるものだからね」
「一番良いのは顔を突き合わせて(考えを)共有することだろう。でも僕も、彼らの期待するものを達成できなかったとも言える。僕がKTMのマネジメント側にいたとしても、オランダGPでラウルと契約していただろう」
「でも彼らがインタビューでは、まだ何も決まっていないように振る舞う姿を見るのはかなり面白かった。実際には全て決まっていたんだ」
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