F1

フェラーリ、ビノットの後任探しは難航する? 代表と技術トップ、チームを支える2本の柱は見つかるか

フェラーリのチーム代表だったマッティア・ビノットの辞任が決定した。その余波が収まり始めた今、フェラーリの関係者は難しい問題に直面することになるだろう。

Roberto Chinchero Luke Smith

公開日時: 2022/12/01 10:02

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Mattia Binotto, Team Principal, Ferrari

 フェラーリは、2019年からチーム代表を務めてきたマッティア・ビノットの辞任を発表した。28年間フェラーリに在籍し、エンジニアとしてキャリアアップしてきたビノットがチームを離れるのではないかという噂はこの数週間流れていたものの、それが現実のものとなった。

 フェラーリはビノットの退任を正式に発表した声明の中で、新しいチーム代表を見つけるためのプロセスが「進行中」であり、「年明けには最終決定される見込み」だと述べている。

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 アルファロメオのフレデリック・バスール代表が後任に挙がっているものの、フェラーリ会長のジョン・エルカンとCEOのベネデット・ビーニャが直面している問題は、チーム代表の人選だけではない。

 2019年にビノットがチーム代表となった際、フェラーリは彼がそれまで務めていたテクニカル・ディレクターの後任を決めなかった。結果として、技術部門の上級スタッフがその責任を分け合い、ビノットも技術部門に関わり続けるという特殊なチーム構造となっていた。

 つまりフェラーリは、ビノットの離脱によってチームの重要な役割を担う人材を、ひとりではなくふたり見つける必要に迫られているのだ。

 ビノットと同じような経歴を持ち、チーム代表とテクニカルチーフを兼任できる人物が見つからない限り、フェラーリはチームの内部構造を変更する必要がある。チーム代表とは別に、技術部門を束ねる人物を決めなければならないだろう。

 ビノットの退任が決まった時点で後任が指名されなかったことから、少なくともフェラーリ内部には、二足のわらじを履きこなせるような適切な候補者がいなかったと考えていいだろう。

 チームの外から人材を見つけるにしても、すでにF1でその名を確立したトップクラスの人材の多くは、引き抜きの際に長期間のガーデニング休暇が必要となってしまうだろう。

 アストンマーチンが、レッドブルで空力部門のチーフエンジニアを務めていたダン・ファロウズを引き抜いた際、彼が仕事を始めるまでに10ヵ月かかったが、それも彼のガーデニング休暇を短縮する契約が結ばれてから実現したことだ。

 フェラーリにとって、2023年のシーズンに向けて外部からの人材獲得は大きな課題であり、フェラーリ内部での昇進が考えられるが、そのためには技術部門の再編成が必要となるわけだ。

 ライバルであるレッドブルとメルセデスが、強力な技術部門を整えていることを考えると、フェラーリが今後チームを率いるにふさわしい人物を見つけるのと同時に、強力な技術責任者を確保することが非常に重要となってくるのだ。

 ビノットのチーム離脱には、単なる”お家騒動”以上の影響があるのだ。そしてフェラーリが安定したリーダーシップを発揮し、2023年に継続的にタイトル争いを展開し、2008年を最後に遠ざかっているタイトル獲得を目指すためには、少しも時間を無駄にできない状況となっている。

 

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