速報ニュース

F1

タイトル奪取狙うレッドブル。”スロースターター”からの脱却に必要なキーポイント

ここ数年、シーズン終盤に強さを見せながらも、翌年の開幕時にはまた一歩後退してしまっている感のあるレッドブル・ホンダ。この“スロースターター”のサイクルから脱するには何が必要なのか?

Jonathan Noble

Jonathan Noble

編集: 2021/01/20 1:24

Copy link

Facebookでシェアする

Twitterでシェアする

WhatsAppでシェア

Linkedinでシェアする

Pinterestでシェアする

Viberでシェア

Google検索でmotorsport.comをお気に入り登録

Max Verstappen, Red Bull Racing RB16

 2020年のF1最終戦アブダビGPでは、レッドブルのマックス・フェルスタッペンがポールトゥウィンを飾った。同週末ではメルセデス勢がパワーユニットの出力をわずかに落としていたとはいえ、レッドブルは来たる2021年シーズンに向け、メルセデスと本格的にタイトルを争えるような状況に持ち込めたのではないか……そう考える向きもある。

 というのも、2021年に向けてはシャシー開発が凍結されており、各チームは基本的に2020年のシャシーを2021年も継続使用することになる。そういう意味では、咋シーズンの最終戦でレッドブルが高いパフォーマンスを見せたことは、新たなシーズンに向けて励みとなるだろう。

Read Also:

 ただ、これはレッドブルにとってある意味“いつものこと”でもある。レッドブルはここ数シーズン、終盤戦には力強いレースを見せるものの、その力強さを翌年の開幕まで維持することができず、“スロースターター”となってしまっているのだ。そしてそこから見事な開発を行ない、トップとの差を縮めてシーズンを締めくくるものの、また開幕時には一歩後退……その繰り返しとなっている。

 過去3シーズンのフェルスタッペンの成績を例にとってみよう。2018年シーズンのフェルスタッペンは、序盤7戦で3位2回に留まったものの、終盤7戦は1勝含む6度の表彰台を記録。ホンダとのタッグがスタートした2019年シーズンは、序盤こそなかなか勝てないレースが続きながらも、中盤戦以降で3勝を挙げた。そして2020年シーズンは1年を通してコンスタントに表彰台に上り続けたが、初めてのポールポジションは最終戦アブダビだった。

 このような傾向があることは、レッドブルの首脳陣もよく認識している。ただ、チーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは昨年のアブダビGP後に、2020年のマシンから2021年のマシンに引き継がれるものが多いことから、これまでと異なる情勢にできるのではないかとコメントしていた。

「そうなることを願っている。今回はゼロからのスタートではないからね」

「F1の歴史で(このようなことが起きるのは)初めてだ。おそらく約60%のものが(2021年マシンに)引き継がれる。新しいマシンを(RB)17ではなく16Bと呼ぶのもそのためだ」

 シャシー開発の凍結がレッドブルにとって2021年に向けての自信に繋がっていることは確かなようだ。しかし、その一方で空力開発に関しては制限がなく、そこには多くの不確実性が残っている。特に2021年はフロアに関する規則が変更となるため、そこで差がつく余地はある。

Read Also:

 空力性能は長年にわたりレッドブルの肝となってきた部分であり、彼らはこれまでにもシーズン中にアグレッシブな姿勢で開発を進めてきた。ただ、これが“スロースターター”の遠因となっていることも否定はできない。

 より性能の高いパーツを追い求め、シーズン中に積極的に開発を進めていくことはラップタイム向上には効果があるかもしれないが、マイナス面がない訳ではない。新しいパーツを試すということは、その都度新たなプラットフォームへの理解を深めていく必要があるのだ。そして新しいコンポーネントがすぐにパフォーマンスを発揮しない場合には、これがセットアップ次第でどうにかなるものなのか、それとも根本的な問題を抱えているのか、しばし頭を悩ませることになる。

 実際、レッドブルはスロースターターだと感じるか? その点について、フェルスタッペンは昨年末にこう語っていた。

「そうだね、確かにそう見えるね」

「僕たちがシーズン序盤のパフォーマンスを改善しなければいけないことは分かっている。でも僕たちの場合、コロナの影響で頼みの綱だった実走行ができなかったことが痛かったと思う」

「僕たちはいくつかのことを修正しなければいけなかったのに、連戦が続いてしまったことで多くのポイントを失った。リタイアがあったことも痛かったね」

 レッドブルが“実走行”を頼みの綱としていたというコメントは興味深いものと言える。これはつまりレッドブルが、マシンに対する知識さえ深まればパフォーマンスが大きく向上する……そう考えているということにもなる。

 シーズン序盤が振るわないレッドブルが、このサイクルから脱するには何が必要だと感じるか、との質問にフェルスタッペンはこう答えた。

「おそらく、さっき言ったように僕たちは実走行に依存している部分がある」

「だから、風洞から出てきたマシンがいきなりその(実験結果)通りの走りをするような方法を見つけないといけない。そうすれば即効性もあるし、正しい方向に導いてくれる。僕たちはそこに取り組むよ」

 以上のコメントから、彼らの目標は明確になっていると言える。パーツがサーキットに持ち込まれた段階でしっかりと機能すれば、レッドブルはライバルに対して後れを取らずに済むのだ。

 それを確実なものとするためには、何か根本的に違うことをする必要はないだろう。風洞実験の結果と、実走行データの相関関係を正確にするために、小さな改善で妥協して勇み足となることなく、念には念を入れたアプローチを取り入れていくことの方が重要になる。そして最終的には、新しいパーツがマシンに取り付けられた時点で、それが機能すると確信できる状況にするべきなのだ。

 レッドブルは過去にも、結果のためには物事のやり方を変えることも厭わないような姿勢を見せてきた。フェルスタッペンの言うように新しいパーツを最初から機能させることにスロースターター脱却の鍵があるとするならば、プロセスが微妙に変化するだけで、全く異なる結果が出るかもしれない。

 

Read Also:

あなたの意見が聞きたい!

Motorsport.comで何を見たいですか?

5分間のアンケートにご協力ください。

- Motorsport.comチーム

コメントを読んで投稿する

関連ニュース :

記事をシェアもしくは保存

Copy link

Facebookでシェアする

Twitterでシェアする

WhatsAppでシェア

Linkedinでシェアする

Pinterestでシェアする

Viberでシェア

前の記事 ニッサニー、2021年もウイリアムズのテストドライバーに。FP1にも3回出走へ

次の記事 メルセデス代表、ラッセルの才能を信頼も「もっと経験を積み、ミスを修正する必要がある」

Top Comments

コメントはまだありません。 最初のコメントを投稿しませんか?

View More & Comment

More from

Jonathan Noble



大きく前進を果たせなければ、F1タイトル5連覇は目指せない……フェルスタッペン、レッドブルに警鐘鳴らす

F1

F1 2024/12/29

大きく前進を果たせなければ、F1タイトル5連覇は目指せない……フェルスタッペン、レッドブルに警鐘鳴らす



ハミルトンのメルセデスF1最終年度での苦戦、その原因は? エンジニアリング統括が明かす

F1

F1 2024/12/27

ハミルトンのメルセデスF1最終年度での苦戦、その原因は? エンジニアリング統括が明かす



僕にできることはある……ボッタス、“最悪のシナリオ”でF1シート喪失も闘志は消えず。酒の勢いで始めたおバカ挑戦で再認識

F1

F1 2024/12/25

僕にできることはある……ボッタス、“最悪のシナリオ”でF1シート喪失も闘志は消えず。酒の勢いで始めたおバカ挑戦で再認識

More from

レッドブル



モンツァではかなりやらかした……角田裕毅が語る、新世代F1の難しさ。エネマネ失敗で「これほど大きな代償があるとは」

F1

F1

イタリアGP

15 時間前

モンツァではかなりやらかした……角田裕毅が語る、新世代F1の難しさ。エネマネ失敗で「これほど大きな代償があるとは」



2026年のF1はドライバーの腕はあまり関係ない?……フェルスタッペンの主張に角田裕毅「自分は良い仕事をしたと思っています」

F1

F1

スペインGP

1 日前

2026年のF1はドライバーの腕はあまり関係ない?……フェルスタッペンの主張に角田裕毅「自分は良い仕事をしたと思っています」



フェルスタッペン、またも”運転が簡単過ぎる”今季マシンを痛烈批判「代役のローソンや角田がその証拠」

F1

F1

イタリアGP

1 日前

フェルスタッペン、またも”運転が簡単過ぎる”今季マシンを痛烈批判「代役のローソンや角田がその証拠」

最新ニュース



加藤大翔、惜しくも2位、中村5位。ランク首位スレーターがリタイアで、ウゴチュクが同点に並ぶ……約10台が絡む多重事故も|FIA F3マドリード フィーチャーレース1

FIA F3

F3 FIA F3

Madrid

23 分前

加藤大翔、惜しくも2位、中村5位。ランク首位スレーターがリタイアで、ウゴチュクが同点に並ぶ……約10台が絡む多重事故も|FIA F3マドリード フィーチャーレース1



自分でも驚きだ! ノリスがキャリア最高アタックでポールポジション獲得。角田裕毅は15番手、アストンマーティン・ホンダはQ1敗退|F1スペインGP予選

F1

F1 F1

スペインGP

2 時間前

自分でも驚きだ! ノリスがキャリア最高アタックでポールポジション獲得。角田裕毅は15番手、アストンマーティン・ホンダはQ1敗退|F1スペインGP予選



F1スペインGP予選速報|角田裕毅悔しいQ2敗退15番手。ポールポジションは全力を絞り出したノリス! アントネッリ、フェルスタッペンが続く

F1

F1 F1

スペインGP

2 時間前

F1スペインGP予選速報|角田裕毅悔しいQ2敗退15番手。ポールポジションは全力を絞り出したノリス! アントネッリ、フェルスタッペンが続く



逆転タイトルへ邁進! マルク・マルケス、レース完全コントロールしてスプリント連勝|MotoGPサンマリノGP

MotoGP

MGP MotoGP

サンマリノGP

4 時間前

逆転タイトルへ邁進! マルク・マルケス、レース完全コントロールしてスプリント連勝|MotoGPサンマリノGP

Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.

フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。

次の 2 つのオプションがあります。

購読中 すでに購読していますか? ここからサインインします

広告ブロッカーを無効にしましたか?
ページをリロード

お知らせの管理

登録