F1アメリカGP惜敗のメルセデス。しかし、彼らがそこから見出す”ポジティブ”なこと
メルセデスは、F1アメリカGPの敗戦から得られる、ポジティブな点があると主張している。
Lewis Hamilton, Mercedes W12, 2nd position, arrives in Parc Ferme
Steve Etherington / Motorsport Images
メルセデスのルイス・ハミルトンはF1アメリカGP決勝で、巧妙な戦略を成功させたレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンの前に敗北を喫した。しかしチームは、この敗北から得ることができたポジティブな点があると考えているようだ。
アメリカGPの決勝レース、2番グリッドからスタートしたハミルトンは抜群の蹴り出しを見せ、首位に浮上。レース序盤はポールポジションからスタートしたフェルスタッペンを後ろに押さえた。
しかしフェルスタッペンは、早め早めにピットストップを行なう戦略を採ったことでハミルトンをアンダーカットし首位に立つことに成功。そのまま逃げ切って勝利を手にした。
敗北を喫したメルセデスだったが、レッドブルが力強いパフォーマンスを見せた週末に、ライバルにプレッシャーをかけられたということは、非常にポジティブなことだったと考えているようだ。
メルセデスのトラックサイド・エンジニアリング・ディレクターのアンドリュー・ショブリンは、フェルスタッペンが圧倒的な強さを見せたオランダGPと比較して、ハミルトンがアメリカGPで見せたパフォーマンスは心強いモノだったと語る。
「これは、過去を見渡して見ても最も厳しいレースのひとつだった」
ショブリンはアメリカGPの週末についてそう説明した。
「おそらく夏休み明け以降では、オランダGPだけが今回と同じように厳しいレースだったと思う」
「今回、日曜日のレースでマックスは我々を打ち負かしたが、彼らにとっても快適な勝利ではなかったと思うし、我々は彼らに、いくつかのリスクを負わせることができた。これが我々にとって”悪いレース”だったというのなら、もっと良いレースだってできるだろうし、もっとまともなポジションにいることだってできると思う」
ショブリン曰く、メルセデス”向き”のサーキットでは、ライバルよりも優位に立てるはずだと考えている。
「トルコやソチで示したペース、特にレースペースに関しては、おそらくここよりも少し良いモノだったと思う」
そうショブリンは付け加えた。
「予選は難しいモノだったが、フロントロウを確保することができた。でも今度もうまく立ち回れるかどうかは、残りのレースでマシンにどんなことを積みましていくか、そして誰がうまく適応できるかということにかかっている。我々にとって勇気づけられたのは、明らかに最高のマシンではなかった場合でも、レッドブルにプレッシャーをかけることができたという点だ」
アメリカGPの舞台であるサーキット・オブ・ジ・アメリカズは、これまでメルセデスが強さを見せてきたコースだ。しかしリヤタイヤに負荷が高く、苦戦することになったという。
「我々は、苦労する可能性のある部分を認識していた」
そうショブリンは語った。
「さっきも言った通り、(オランダGPの舞台である)ザントフールトは、我々がリヤタイヤに苦労していたサーキットであり、彼らの方がより良いポジションにあるように見えた」
「ザントフールトでの経験は、ここ(アメリカGP)にやって来る上での懸念となっていた。そしてタイヤがオーバーヒートするサーキットになるだろうと分かっていた」
「我々は自分たちのマシンを正しく走らせるために何が必要なのかを理解しているし、タイヤを正しい温度に保って作動させるために何をする必要があるのかということも分かっている。そして、そういうことを正しく処理するために、金曜日に行なう必要がある”宿題”も分かっているんだ」
「それが集中していることだ。そして次のメキシコに目を向ければ、それはレッドブルやホンダのパワーユニットに適したコースだ。過去を見ればね」
「しかしそうだとしても、我々はマシンの最大限のパフォーマンスを発揮できるようにしてメキシコに行き、ルイスとバルテリ(ボッタス)に、彼らが最高の仕事をすることができるマシンを与える必要がある。それだけが、我々がしていることだ。レッドブルがどこにいるのか、我々は本当に気にしていないのだ」
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