F1チームがルーキーをふたり起用する時代は終わった? 中堅チームの理想形はガスリー&角田裕毅ペアか
アルファタウリのフランツ・トスト代表は、チーム間の格差が縮まり続けていることから、ルーキーをふたり起用する時代は終わったと考えている。
写真:: Andy Hone / Motorsport Images
2021年シーズン、ハースF1チームはミック・シューマッハーとニキータ・マゼピンというルーキーふたりを起用した。こうした起用方法はかつてアルファタウリがトロロッソ時代にとった戦略のひとつでもあるが、アルファタウリのフランツ・トスト代表はその時代は終わったと考えている。
というのも、現在のF1では中団チームが100分の1秒単位での争いを繰り広げており、予算制限によって今後さらにチーム間の格差が小さくなることが予想されている。トスト代表は、そんな状況下においてチームがルーキーふたりで良いパフォーマンスを残すことは難しくなっていると語る。
「今のF1では、経験の浅いドライバーをふたり起用することは本当に大きな挑戦だ。コンストラクターズ選手権ではすぐに後塵を拝することになるだろう」
トスト代表はそう語る。
「ルーキーふたりが中団や上位に食い込むのは難しい。予選のタイムを見ると、100分の1秒単位の差しかない。サウジアラビアGPの予選では、ピエール(ガスリー/アルファタウリ)がフェラーリの(シャルル)ルクレールとわずか0.087秒差、つまり78センチほどの差しかなかったが、ふたつもポジションが違っていた」
「若いドライバーや経験の浅いドライバーの場合は、100分の1秒単位ではなく、コンマ数秒の後れを取ることになる」
前述の通り、かつては経験の浅いドライバーふたりを起用することの多かったアルファタウリ。今やトップドライバーとなったマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、カルロス・サインツJr.(フェラーリ)も、同じ年にトロロッソからデビューした。
一方で昨年のアルファタウリは、チームでの経験が豊富なガスリーと、ルーキーの角田裕毅という布陣でシーズンを戦い、角田はガスリーからコース内外で多くのことを吸収した。
トスト代表は、レッドブルの姉妹チームとして若い才能を受け入れる準備は常にできているとしながらも、現在のような経験豊富なリーダーと若手のコンビを好んでいるようだ。
「経験豊富なドライバー(とルーキー)との組み合わせの方がいいと思う」とトストは言う。
「それからもちろん、アルファタウリは常に若いドライバーを教育する立場にあるので、高い技術を持った若いドライバーがいれば、それを教育する準備は整っている」
アルファタウリは2022年も引き続き、ガスリーと角田のコンビを継続する。トストは角田について、彼の1年目はルーキーシーズンの“素晴らしい例”であり「未来は彼自身の手の中にある」と語っている。
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