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試されしトヨタ。厳しい性能調整にも、小林可夢偉「できることをやるのが、僕たちの今の仕事」

セブリング1000マイルで開幕する2022年シーズンのWEC。厳しい性能調整が適用されているトヨタの小林可夢偉は、苦しい中でもやれることをやっていくと語った。

#7 Toyota Gazoo Racing Toyota GR010 - Hybrid: Mike Conway, Kamui Kobayashi, Jose Maria Lopez

写真:: Paul Foster

 FIA世界耐久選手権(WEC)の2022年シーズンは、セブリング1000マイル(3月18日決勝)で開幕するが、ハイパーカークラスに参戦するTOYOTA GAZOO Racingは厳しい戦いに直面することになりそうだ。

 というのも今回、トヨタのGR010 HYBRIDはBoP(バランス・オブ・パフォーマンス)の調整により、大幅にパフォーマンスが抑えられているのだ。特に大きいのが、フロントアクスルに搭載されたモーターの出力を、時速190km以上でしか使えなくなったことだ。つまりセブリングではコースのほとんどの部分で、ハイブリッドパワーを使った四輪駆動で走行できなくなっている。

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 チーム代表兼7号車のドライバーである小林可夢偉、8号車のドライバーである平川亮はオンライン取材に応え、苦しい現状について語った。

 小林は、ハイパーカークラスに参戦しているグリッケンハウスや、LMP1マシンで参戦しているアルピーヌが遅いため、性能が調整された結果LMP2クラスの方が速いという逆転現象が起きていると語った。

「本来なら、ハイパーカークラスはLMP2クラスより3秒速くないとダメなんです。それなら、LMP2を邪魔することもないし、僕たちもクルマの性能をもっと使えるようになります」

「彼ら(グリッケンハウスやアルピーヌ)が遅いということが一番の問題で、その道連れを食らった状態です」

「LMP2を2019年より3秒遅くするはずがそれができなかったこと、グリッケンハウスが全然速くなかったこと。そこに僕たちが昨年、全部のレースで勝ってチャンピオンを獲ったので、彼ら(グリッケンハウス)を特に有利にしようとしたらこうなってしまったという結果なので、ACO(WECのプロモーター)自体が頭を抱えているんじゃないですかね」

「このBoPでグリッケンハウスよりも速かったら、僕たちはこれ以上どうしようもないです」

「LMP2を抜くのには非常に苦戦します。おそらく、LMP2のチームからクレームがくると思います。LMP2クラスがトップ争いをしているのに、僕らがリスクを背負って抜きにいかないといけない。アベレージで言ったら、僕らの方がLMP2のトップチームより若干遅いですよね」

「グリッケンハウスとのタイム差はBoP通りなので、僕たちにはちょっとどうしようもないというのが本音です」

 これがハイパーカークラスデビューのレースとなる平川。スーパーGTで速さの違うマシンとの混走経験は豊富だが、今回はさすがに苦労しているという。

「本当に苦労しています。LMP2の中にもプロやアマチュアのドライバーがいます。速いドライバーだとなかなか抜くのが難しかったりします」

 スーパーGTで平川の相棒だったニック・キャシディは今季、WECでLM-GTE AmクラスのAFコルセ54号車フェラーリをドライブする。キャシディから見ても、ハイパーカークラスのマシンは苦戦しているように映ったという。

「プロローグの時に、ニック・キャシディと少し話す機会があったんですけど、GTの目線から見ても結構ハイパーカーが苦戦しているように見受けられると言っていて、今までGTで経験してきたこととはちょっと違うスピード差を感じています」

 今週末のレースに向けた戦略について訊かれると、「現状、ピュアなパフォーマンスで言ったら、素直に負けています」と、小林は断言。それでも、今年からチーム代表も兼務するエースは、多くのメーカーがWECに参入してくる2023年を見据え、やれることをやっていくと意気込んだ。

「レースではチーム力の強さ、ミスをしないことが重要になってきます。昨年の感じから言うと驚くくらい最初からBoPを食らっているので、政治的な理由もあるのかなと個人的には思います」

「まずこの中でできることをやるのが、僕たちの今の仕事です。2023年に他のメーカーが入ってきたら、こんなことできないと思うんです。どこが勝つのかを決めちゃうような、アグレッシブなBoPのやり方なので。厳しい中でどうやって戦っていくのかをトレーニングしていくのも、このBoPの中での戦い方なのかなと思います」 

 平川も、世界最高峰の舞台を刺激に、自らの実力を発揮したいと語った。

「自分が目指してきたところですし、これからライバルチームも増えてきます。チームは本当にプロフェッショナルですし、チームメイトが世界の最前線で戦っているドライバーたちで、本当に勝ちに貪欲というか、いろんなことをやっています。そこに追いつくところから今年は始まったんですけど、毎日自分が進歩していると感じます。日本で培ってきたものをしっかりと出したいですし、いつも通りの自分を発揮できれば、きちんと戦えると思っているので、今週末も楽しみにしています」

 
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