トヨタ、2023年のWRCを戦うGRヤリス発表。空力やエンジンを改良「どのライバルとも戦えるクルマに仕上がった」
トヨタは、2023年の世界ラリー選手権のマニュファクチャラーズタイトルとドライバーズタイトルの防衛を狙うGRヤリスを公開した。
写真:: Toyota Racing
世界ラリー選手権(WRC)に参戦するトヨタは、2023年シーズンを戦うGRヤリスを公開した。
2022年はWRCにラリー1規則が導入され、マシンがハイブリッド化。トヨタのGRヤリスは13大会で7勝を挙げ、そのうち6勝をマークしたカッレ・ロバンペラが史上最年少チャンピオンに輝いた。
速さと信頼性を兼ね備えたGRヤリスは、最終戦ラリージャパンを前にコンストラクターズタイトルも獲得した。
ただ、シーズン後半はヒョンデのプレッシャーに晒され、特にグラベル・ラリーでの競争力が物足りない印象だった。
このオフシーズン、トヨタはGRヤリスに一連のアップデートを実施。最も顕著なのは、リヤのエアロ・パッケージの変更だ。2022年のデザインでは、ハイブリッドユニットに必要な冷却量を過大評価していたことが判明したため、ハイブリッドユニットを冷却するために車体側面に設けられていたエアボックスは、より滑らかなデザインに変更されている。
その結果リヤフェンダーとアーチのデザインも変更された。またリヤウイングにも手が加えられている。
さらに、1.6リッターエンジンも改良され、パワーとトルクが向上しているという。
Toyota GR Yaris Rally1
Photo by: Toyota Racing
トヨタのテクニカルディレクターであるトム・ファウラーはWRC.comに「我々は今シーズンに向けてマシンに自信を持っている」と語った。
「パフォーマンスと信頼性においていくつかの利点を見出し、昨年からスタートさせたこのマシンを進化させる作業を続けている」
「どのライバルとも戦えるクルマに仕上がったと信じている」
アップデートされたGRヤリスは1月19~22日のWRC開幕戦ラリー・モンテカルロでデビューする。ロバンペラ、エルフィン・エバンス、セバスチャン・オジェ、勝田貴元の4台がエントリーする予定だ。
今週、チームはモンテカルロに向けた事前テストを行なっており、ディフェンディングチャンピオンのロバンペラは、すでに改良されたマシンに好印象を抱いている。
「実際フィーリングはとても良い」とロバンペラは語った。
「もちろん、昨年のマシンの知識もあるけど、常に改善をしようとしているから、小さな変更もあるんだ」
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