アルファタウリ代表、F1で2年目を迎える角田裕毅に「才能はある。スターになれるかどうかは彼次第」
アルファタウリのフランツ・トスト代表は、F1での2シーズン目を迎える角田裕毅の運命は、彼自身の手にかかっていると語った。
写真:: Charles Coates / Motorsport Images
2021年にアルファタウリからF1デビューした角田裕毅は、その速さと将来性を示したが、クラッシュやミスを犯すシーンもあった。
チームメイトのピエール・ガスリーがコンスタントにポイントを獲得した一方で、角田はシーズン序盤のクラッシュで自信を喪失。トップ10フィニッシュは6回に留まった。
自らを”怠け者”だったと振り返る角田が、シーズン序盤の不調を脱するためにはより規律正しい取り組みが必要だった。シーズン半ばからアルファタウリの本拠地があるファエンツァに拠点を移したことがその助けになり、シーズン終盤の復調に繋がった。
アルファタウリのチーム代表であるフランツ・トストは、高い評価を得ている角田が必ず巻き返せると信じて疑わなかったという。しかしデビュー2シーズン目を前にして、才能を結果に結びつけられるかどうかは、角田自身の手にかかっていると語った。
「ユウキは本当に素晴らしいドライバーだとしか言いようがない」
「そして、これをどう活かすかは、彼の手にかかっている。才能があるというのはひとつのストーリーでしかないからね。私は、才能があっても1勝もできなかったF1ドライバーを何人か知っている」
「F1ドライバーは、完璧にフィジカルを鍛え上げるなんてことはできないし、栄養状態も非常に重要で、本当に規律正しくなければならない。そして、F1が要求する生き方に100%合致していなければならない」
「これはもう、彼の手にかかっている。我々はアドバイスするだけで、あとは彼が自分でやるしかないのだ。そしてそこで、彼が本当のトップスターになれるかどうかがわかるだろう。ドライビングの面では、彼はそれができる。あとは彼次第だ」
トストは角田の1年をルーキーイヤーの「素晴らしい例」だと語った。というのも、経験豊富なガスリーと比べられ、実際よりも悪く見えたからだ。
「ユウキの昨シーズンは、ルーキー・シーズンの素晴らしい例だ」とトストは説明した。
「経験豊富なドライバーがルーキーと組んだ。いつもはルーキーふたり、あるいは経験が少ないドライバーでスタートしていたから、差はそれほど顕著ではなかった」
「ユウキに起こったことを説明するのは簡単だ。(バーレーンでは)彼は良いレースをしたし、9位でフィニッシュした。すべてが素晴らしかった。そしてユウキはすでに限界ギリギリで走っていたから、すぐにクラッシュが起こるのは明らかだった」
「でも、若いドライバーはいつもそうなんだ。我々は彼らに『おい、お前はもう限界だ』と伝えているんだ。バーレーンの後、彼は……これは若いドライバーにありがちなことだが『あれ、F1ってそんなに難しくないじゃん』って思ったんだ」
角田は第2戦エミリア・ロマーニャGPで予選・決勝ともにクラッシュを喫し、さらにその後のレースでもクラッシュが重なったことで悪循環に陥ってしまったのだ。
「彼はショックを受けて、自信を失ってしまった」とトストは付け加えた。
「もちろん、そうなると『自分にそれができるのか? F1は自分にとって速すぎるのか?』という疑問が湧いてくる。すべてのドライバーが同じだ。だがユウキはまさに好例と言えるだろう」
「これが、私が若いドライバーにとっては最低でも3年間、F1を理解する期間が必要だと言う理由だ。なぜなら、F1は人々が考えるよりもずっと複雑だからだ」
「彼はより多くのことを知ったので、2年目は全く違うストーリーになるはずだ。我々は正しい決断をしたと確信している」
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