晴れならレッドブル、曇りならメルセデス有利? 拮抗するF1タイトル争い、サンパウロGPの鍵は”天候”
メルセデスのアンドリュー・ショブリンは、ブラジルのGPの天候が、レッドブルとのタイトル争いを大きく左右すると考えている。
写真:: Mark Sutton / Motorsport Images
2021年シーズンのF1も残るは4レースだが、熾烈なタイトル争いはまだ決着していない。レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンがルイス・ハミルトン(メルセデス)を19ポイントリードしているが、レッドブルとメルセデスのパフォーマンスは拮抗している。
レッドブルはここ数戦、メルセデスに対してペース面で優位に立っているように見えるが、メルセデスのトラックサイド・エンジニアリングディレクターのアンドリュー・ショブリンは、両チームの力関係はレースによって大きく変わると指摘している。
「通常、この時期になるとパフォーマンス(の差)は少し落ち着くが、その振れ幅はまだ大きい」
そうショブリンは述べた。
「我々に合ったサーキットがあるはずだ。トルコやソチでは非常に強力なレースをしたし、サマーブレイク後に強力なレースがいくつもあった。だからまだアップダウンは激しい。我々は間違いなくしっかり仕事をしなくてはいけない」
「バランス的には彼らの方が少し上だと思うが、天候や路面温度などにも影響される」
「しかし、最も(影響が)大きいのはサーキットの特性だ。アンダーステアのコースでは、我々は少しずつ良くなっていく傾向があるようだ」
「直近の2レースは、リヤタイヤのオーバーヒートが問題になっていたが、この2週間で見てきた限りでは、そのような状況になった時に彼らが有利なのは明らかだ」
サンパウロGPはどうなるかと訊かれたショブリンは、開催地であるインテルラゴスは元々、天候が非常に不安定なコースであり、今回も”天候次第”だと語った。
インテルラゴスでは、これまで何度も雨の影響を受けたレースが開催されており、特に2008年と2012年のサンパウロGPでは、雨の中でのスリリングなレースでチャンピオンが決まっている。
ショブリンは、メキシコGPの決勝でもそうだったように、暖かいコンディションはレッドブルに有利に働くと考えているが、天候を予測するのは不可能だと感じている。
「路面温度が50度に達する日もあれば、次の日には水浸しになってしまうこともあるんだ」とショブリンは話した。
「暑いサーキットであれば、おそらく彼らに合った方向に進むと思う。多少雲が出れば、我々に適しているかもしれない。しかし、(メキシコでの)彼らのアドバンテージのひとつは、普段使っているリヤウイングから最大ダウンフォースのウイングへと、ダウンフォースを一段階上げることができたことだ」
「だが実際、我々にとってはそれが普通だった。ただ同じサイズのウイングでも彼らのクルマのほうがダウンフォースが大きいようで、それが彼らに有利に働いたのだと思う」
「ブラジルではそうした問題が少なくなるはずだが、予測するのは非常に難しい。メキシコと同じように、クルマの弱点を見つけて、それをどうやって小さくするかを考える」
今回のサンパウロGPは、スプリント予選レースを実施するフォーマットとなっている。F1公式が発表している天気予報によれば、金曜日と土曜日は雲が多い予報。スプリント予選レースが行なわれる土曜午後は、雨が降る可能性が高まるとされている。一方で、日曜日は天候が回復する傾向にあり、気温はやや上昇するようだ。
ショブリンのコメントを踏まえれば、レースウィーク中にレッドブルとメルセデスの勢力図が変わる可能性もありそうだ。
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