ベッテル、アタック妨害で3グリッド降格ペナルティ受ける。”紳士協定”違反の他ドライバーに不満も
アストンマーチンのセバスチャン・ベッテルは、F1オーストリアGPの予選Q2でフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)のアタックを妨害し、3グリッド降格のペナルティを受けた。
写真:: Charles Coates / Motorsport Images
F1第9戦オーストリアGPの予選でQ3に進出し、8番手で予選を終えたセバスチャン・ベッテル(アストンマーチン)だが、Q2でフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)のアタックを妨害してしまい、3グリッド降格ペナルティを受け、決勝を11番手からスタートすることになった。
アロンソは最終セクターのターン9~10に進入した際、これからアタックに入ろうとしていたベッテルに遭遇。前を塞がれる形となってしまい、アタックが台無しとなってしまった。結局、アロンソは14番手でQ2敗退となっている。
この日(7月3日)が、34歳の誕生日だったベッテル。Q3進出を果たしたものの、良い予選とはならなかった。
スチュワードはベッテルへの3グリッド降格ペナルティについて、次のように報告している。
「アロンソはQ2終了直前にファステストラップを出していた。彼が最後の2つのコーナー(ターン9、10)に差し掛かったとき、最終予選ラップの準備をしている3台の列があった。ベッテルはこの列の最後尾にいてアロンソを妨害し、その結果、アロンソは最終予選ラップを中止せざるを得なくなった」
ただベッテルは、予選のアウトラップで他のマシンを抜かないという”紳士協定”が破られたことが、アロンソのアタック妨害の遠因になったと不満を持っているようだ。FIAがターン9~10で減速し、前車とのギャップを作ることを取り締まっていたことも、そうした状況を生んだ背景にある。
「僕たちはターン8とターン9の間でスピードを落とすことで合意していたから、その通りにしたんだ」と、ベッテルは語った。
「誰もが僕を追い越して、列に割り込んできた。そして僕たちがスローダウンしないと合意したターン9~10の間で、みんなスローダウンしてしまった。話の続きは分かるだろう」
予選時のトラックマップを確認すると、ベッテルはQ2終盤にコースインした際、カルロス・サインツJr.(フェラーリ)の後方についていた。しかしマクラーレンの2台やチームメイトのランス・ストロールに抜かれた上、ターン8~9のストレートではメルセデスの2台、ジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)にも前に出られた。
その後、ベッテルの背後にいたセルジオ・ペレス(レッドブル)が前に出て、大渋滞状態のターン9へ。ようやくベッテルがアタック入ろうとしていた頃には、後ろからアタック中のアロンソが迫ってきたのだ。
目の前にいたペレスが悪かったのかと訊かれたベッテルはそれを否定し、「セルジオと僕は、ターン8~9の間で後退し、みんなに抜かれてしまったんだ」と付け加えた。
「だからセルジオが邪魔だったとは思わないし、僕は最後の1人だったんだと思う。そして、フェルナンドが最初に出会ったのが僕だったんだ」
ベッテルは、アロンソが迫っていることに気づき、自分のラップを犠牲にしなければならなかったと説明した。
「トラフィックに遭遇するのはいい場所ではなかったから、ミラーを見た。そしてすぐに彼が来るのが見えたんだ。その0.5秒後くらいにスピードを上げたが、その直後に無線で連絡があった。それで彼を避けようとして、基本的には自分のラップをキャンセルしたんだ」
「彼に最大限のスペースを与えるために、自分のラップを犠牲にした。結果的には間に合わなかったので、できることはあまりなかったと思う。僕としては、何も間違ったことはしていないと思う」
「僕は隊列の最後のひとりだった。でも他の人たちは、減速することに合意した場所で割り込むべきではないと思う。彼らがそれを聞いていなかったのかどうかは分からないけどね」
なお、ペレスおよびベッテルの前にいたバルテリ・ボッタス(メルセデス)と、サインツJr.はQ2でのスロー走行の疑いでスチュワードに呼び出されたものの、ペナルティは出されなかった。
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