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ドライタイヤでいけると思ったんだけど……ギャンブル大失敗のベッテル、奇妙な路面コンディションに困惑

セバスチャン・ベッテルは、F1トルコGP決勝でドライタイヤに交換するギャンブルを最終判断したのは自分だったと明かした。

Sebastian Vettel, Aston Martin AMR21, Esteban Ocon, Alpine A521

写真:: Zak Mauger / Motorsport Images

 ウエットコンディションの中、各車がインターミディエイトタイヤを履いてスタートしたF1トルコGP。徐々に路面が乾いていくレース後半、セバスチャン・ベッテル(アストンマーチン)はドライタイヤに交換するギャンブルに出たが、コースはまだ滑りやすく、結果的に作戦は大失敗に終わった。

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 ベッテル曰く、この戦略はチームが提案したものだが、最終判断を下したのは自分自身とのこと。ミディアムタイヤでコースインしたベッテルは、ターン4やターン7でコースオフするなどまともに走れる状況ではなく、その周の終わりにたまらずピットインしたが、ピットレーン入口でもハーフスピンするという散々な状況。一時は入賞圏内を争っていたが、結果的に18位でフィニッシュした。

 ベッテルはドライタイヤに交換した理由について次のように述べた。

「(ドライタイヤに交換する判断は)みんなでしたけど、最終的には僕が決断した。やってみたかったんだ」

「(履いていた)インターミディエイトは(溝が)一切残っていなかったので、ドライタイヤを履いても同じように走れると思っていた。でも全くグリップがなく、機能させることができなかったので大幅にタイムをロスしてしまった」

「濡れている箇所があちこちに残っていたとはいえ、予想していたよりも酷い状況だった。でも一番の問題だったのは、タイヤの温度を上げられなかったことだ」

「今考えれば愚策だったけど、あの時はどうなるか分からなかった。インターミディエイトの状態が悪かったこともあって、そういう作戦に気持ちが傾いた」

「インターミディエイトタイヤを見ると溝が残っていなくて、まるでスリックタイヤのようだった。自分としてはそういった理由があったんだけど、間違った決断だったね」

 昨年久々のF1カレンダー入りを果たしたトルコGPだが、再舗装されたイスタンブールパーク・サーキットの路面のグリップ不足が指摘されていたため、今大会を前に水を高圧噴射して表面処理をするなど、グリップ向上が図られた。

 ただベッテルは、レース前に雨が止んだにも関わらず、なかなかドライタイヤで走れる状況にならなかった今回の路面コンディションは「何か変だった」と語った。

「このサーキットはとても楽しい。ただ、昨年同様にインターミディエイトで長い間走っていて、今回は何か変だと思った」

 同じくウエットコンディションとなった昨年のトルコGPで3位に入ったベッテルはそう語った。

「どこかのタイミングでドライタイヤで走れるようになると思ったのでリスクを冒したけど、うまくいかなかった」

「昨年は今回よりも若干路面の状況が悪かったのに、それでも残り15周の段階でスリックタイヤを試してみたいと思うくらいの状況だった。だからやってみる価値があると思ったけど、実際には間違いだった」

 
 

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