F1 ベルギーGP

フェルスタッペン、F1日本GPでのタイトル獲得が濃厚? チャンピオン決定のタイミングを考察

8戦を残しレッドブルのマックス・フェルスタッペンがランキング独走状態となった2022年のF1。フェルスタッペンが自身2度目のタイトルを獲得するレースはいつになるのだろうか? そのタイミングを考察する。

Filip Cleeren

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編集: 2022/10/09 10:26

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Max Verstappen, Red Bull Racing RB15

 2022年シーズンの後半戦は、レッドブルのマックス・フェルスタッペンが圧倒的な強さを見せたベルギーGPで始まった。その結果、ドライバーズランキング首位のフェルスタッペンは、ランキング2番手でチームメイトのセルジオ・ペレスに93pt、3番手のシャルル・ルクレール(フェラーリ)には98ptのリードを築くこととなった。

 そこで注目されているのは、「フェルスタッペンがいつキャリア2度目のF1タイトルを手にするか」だ。

 ここではフェルスタッペンのタイトル獲得のタイミングについて考察していく。

ベルギーGPでは、フェルスタッペンが14番手スタートながらも独走優勝を決めた。

ベルギーGPでは、フェルスタッペンが14番手スタートながらも独走優勝を決めた。

Photo by: Red Bull Content Pool

 フェルスタッペンが14番グリッドから圧倒的な差で優勝したベルギーGP後、メルセデスのトト・ウルフ代表は「おそらく、ヨーロッパラウンドでチャンピオンが決まる状況にある」と示唆していた。

 獲得ポイント数的にそれはありえないことだが、フェルスタッペンがライバル勢の気も削ぐほどのパフォーマンスを見せつけたことを考えれば、ウルフの大げさなコメントにもうなずける。

 2022年シーズン開幕直後はルクレールが先行。フェルスタッペンはマシントラブルもあり後塵を拝していたが、形勢逆転を果たすとルクレールとの差は一気に拡大していった。

 ここまでで14戦中9勝と、今やフェルスタッペンは手がつけられない状況にある。サンパウロGPでのスプリントも含め、残り8戦で獲得できるポイントは最大で合計216pt。現在のフェルスタッペンとペレス、そしてルクレールのポイント差を鑑みると、昨年のようなタイトル争いの再現は極めて考えにくい。

 フェルスタッペンが2回目のタイトル獲得に必要なのは、残り8戦で4勝を挙げることだ。

シナリオ1:フェルスタッペン優勝、ライバルは無得点に終わる×3

イベント後の状況 ベルギーGP オランダGP イタリアGP シンガポールGP 日本GP アメリカGP メキシコシティGP サンパウロGP アブダビGP 残りpt 216 190 164 138 112 86 60 26   フェルスタッペンの獲得pt 284 310 336 362           ペレスとのpt差 93 119 145 171           ルクレールとのpt差 98 124 150 176          

 最速ルートでは理論上、シーズン5戦を残し、シンガポールGPでフェルスタッペンの戴冠が決まる可能性がある。ただこれはフェルスタッペンがオランダGPから続く3戦を全て制し、その全てでペレスとルクレールが1ポイントも獲得できない場合に限られている。

 なお、ここでは簡略化のためにファステストラップのボーナスポイントも勝者が獲得すると仮定し、シナリオを想定している。

シナリオ2:フェルスタッペンが優勝、ペレス2位、ルクレール3位×4

イベント後の状況 ベルギーGP オランダGP イタリアGP シンガポールGP 日本GP アメリカGP メキシコシティGP サンパウロGP アブダビGP 残りpt 216 190 164 138 112 86 60 26   フェルスタッペンの獲得pt 284 310 336 362 388         ペレスとのpt差 93 101 109 117 125         ルクレールとのpt差 98 109 120 131 142        

 シンガポールGPでのタイトル獲得は最も極端な予想なので、代わりに最もありえそうな例を見てみよう。ベルギーGPで他を圧倒したように、レッドブルが今後もグリッド最速のマシンを手に入れた場合だ。

 仮にフェルスタッペンがオランダGP、イタリアGP、シンガポールGPで連勝を挙げ、ペレスが各レースで2位を獲得し続けた場合、残りポイント138ptの中117ptのリードで続く日本GPを迎えることとなる。

 鈴鹿サーキットで再びフェルスタッペンがフルスコアとなる26ptを獲得し、ペレスがフェルスタッペンの援護に回り2位となった場合は、そこでフェルスタッペンのタイトルが決定することになる。

 フェルスタッペンの戴冠まで、ペレスはサポート役に回されるかもしれないが、ルクレールがフェルスタッペンからポイントを奪う最有力となる可能性が高い。ルクレールが日本GPでのフェルスタッペンの戴冠を阻止し、タイトル争いを残り4戦に持ち越すためには、1回はフェルスタッペンを上回る必要がある……そして1位と2位の差以上のスコアを稼ぐことが要求されるだろう。

 ペレスとルクレールがフェルスタッペンの戴冠をアメリカGPまで引き伸ばすためには、112pt未満の差で鈴鹿を後にする必要がある。つまり残り4戦で、フェルスタッペンに対してペレスは18pt、ルクレールは23ptを失わないようにする必要がある。

 また、メキシコシティGPまでフェルスタッペンのタイトル獲得の機会を引き伸ばすためには、ペレスとルクレールはすぐにフェルスタッペンを上回る必要がある。ペレスは8pt、ルクレールは13pt、差を縮めなければならないのだ。

 メキシコを後にすると、残るレースはブラジルGPと最終戦アブダビGP。獲得できるポイントは計60ptとわずかになってくる。不可能にも見える劇的な復活劇がなければ、フェルスタッペンの戴冠は遠くない。

フェルスタッペンが2021年は最終戦のファイナルラップで掴んだ1回目のタイトル。2回目はそれよりも早く訪れそうだ……。

フェルスタッペンが2021年は最終戦のファイナルラップで掴んだ1回目のタイトル。2回目はそれよりも早く訪れそうだ……。

Photo by: Sam Bloxham / Motorsport Images

 現時点でのフェルスタッペンとレッドブルの優勢を考えると、フェルスタッペンは鈴鹿サーキットを舞台に行なわれる日本GP……2014年に彼自身がF1公式セッションデビューを果たした地で、2度目の世界チャンピオン獲得する可能性が高いと予想できる。

 ルクレールとフェラーリが流れを変えるようなペースを見いだせれば、あるいはフェルスタッペンに何らかの問題が発生すれば、オースティンのサーキット・オブ・ジ・アメリカズで行なわれるアメリカGPまでタイトル決定が待たれることとなる。

シナリオ3:ルクレールが最終戦まで連勝を続け、フェルスタッペンは3位をキープ

イベント後の状況 ベルギーGP オランダGP イタリアGP シンガポールGP 日本GP アメリカGP メキシコシティGP サンパウロGP アブダビGP 残りpt 216 190 164 138 112 86 60 26   フェルスタッペンの獲得pt 284 299 314 329 344 359 374 389 404 ルクレールとのpt差 98 87 76 65 54 43 32 21 10

 仮にフェラーリがレッドブルを凌駕するパフォーマンスをどこかから見つけだし、残る8レースをルクレールがファステストラップを獲得し8連勝、チームメイトのカルロス・サインツJr.が2位を固めたとしても、すでに手遅れに近い状態だ。

 何かトラブルが起きたり、メルセデスが間に割り込んできたりしない限り、フェルスタッペンは3位をキープしていれば最終戦アブダビGPでタイトルを獲得できるだけのリードを持っているのだ。

 フェラーリが圧倒的なパフォーマンスを見せる週末があったとしても、レッドブルはペレスとポジションを入れ替えてでも、フェルスタッペンを3位に送り込むだろう。すでにフェラーリは自分たちがベストを尽くした上で、相手に何かが起きるのを願うしかないのだ。

 ランキングで独走状態を築いているフェルスタッペンのタイトル獲得は堅いというのは明白。しかしレッドブルのクリスチャン・ホーナー代表は依然、楽観視していない。

「チャンピオンシップのグラフを見る限り、明らかに(フェルスタッペンの戴冠は)前途洋々に見えると思う」

 ホーナーはベルギーGPの決勝レース後にそう語っている。

「でも状況はあっという間に変わってしまうモノだ。我々はそれを目の当たりにしている。オーストラリアを後にした時には46ポイントのビハインドだったと思うが、それを数レースで逆転できたのだ」

「我々の目標は1戦1戦にある。チャンピオンシップとそのグラフは自分たちで決めるモノで、この勢いを保っていきたい」

 

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