ウルフ、ダイムラーCEOとの不仲説を一蹴「形にこだわらず、メルセデスに留まる」
メルセデスF1チーム代表のトト・ウルフは、ダイムラーCEOのオラ・カレニウスとの関係が悪化しているという噂を一蹴した。
写真:: Steve Etherington / Motorsport Images
メルセデスF1チームの代表を務めるトト・ウルフは、現行契約が今季限りで満了となることから、その去就に注目が集まっている。
テレビ会議形式でメディアの取材に応えたウルフは、将来に対する考え方について話した。彼はメルセデスでどんな役割を果たすことになるかまだ確定していないと認めるが、メルセデスの親会社であるダイムラーのオラ・カレニウスとの関係が緊張状態にあるとの報道があったことについては、見当違いだと一蹴した。
前任のダイムラーCEOであるディーター・ツェッチェとカレニウスの違いについて訊かれたウルフは、次のように語った。
「ふたりの性格は大きく異なるが、私はどちらとも素晴らしい仕事上の関係を築いており、実際にはそれ以上の、友情も感じている」
「オラに関して、我々の関係が機能不全に陥っているという噂が出てきたと聞いた時、私は大笑いした。我々は毎週何度も電話をしており、彼は深く関わっている」
「ディーターがそうであったように、私にとっては失いたくない、非常に素晴らしいスパーリングパートナーだ」
ウルフがメルセデスから離れるのではないかと考えられているのは、今年彼がアストンマーチンにプライベートな投資を行なったことが一因となっている。レーシングポイントが名称をアストンマーチンF1チームに変更する2021年に、ウルフがそこに加わるのではないかと噂されているのだ。
「私は、金融投資としてアストンマーチンの株式を数株購入した」とウルフは付け加えた。
「私はこのブランドを信じている。展開されている戦略は理に適っていると思う」
「アストンマーチンの新しいCEOのトビアス・ムアースは、私がよく知っている人物だし、彼はビジネスを好転させることができると信じている」
「現在、非常に強力な株主グループがアストンマーチンを後押ししている。アストンマーチンは彼らを失望させないだろう。だから、私もそのグループの一員になることを決めた」
「しかし、私の役割は変わらない。私はメルセデスにいて、チーム代表であり、株主だ。他に何も話題がない時に、アストンマーチンに関する話題がいくらか波風を立てただけだということは明らかだ」
「私はメルセデスと計画を立てていて、ここに留まるつもりだ。それは変わらない」
ウルフが幹部の役割を維持しながらも、一歩下がり全てのレースに帯同する必要がなくなる立場に立つというのが、ひとつの可能性として考えられる。
今年、チーム代表ミーティングでは何度も、テクニカルディレクターのジェームス・アリソンなどが彼の代理を務めた。
ウルフは、今年彼が何をすべきか正確に検討する必要があると述べ、適切なタイミングで彼の代わりを務める人材を用意するため、スタッフを増やすことに不安はなかったという。
「我々のチームに関して、私が本当に誇りに思っているのは、チームの上級メンバーを常に様々な役割に切り替えてきたことだ」
「我々は才能を育ててきたが、同じことが私にも当てはまる」
「私は2014年からメルセデスを指揮してきたが、とてもラッキーだったし、何年もそれを逃したくないと思ってきた。F1チームとダイムラーにいる全ての友人とのやり取りや作業は本当に楽しかったんだ」
「それでも、私は自問自答する必要がある。当初よりもチームに良いものをもたらすことができないということを認識せずに、”素晴らしい”チーム代表から、”良い”チーム代表になりたくはないんだ」
「まだチームに多くのものをもたらせると思っているが、もちろん自分の将来についても考えている。それがどうなるかについて、私はオラと話し合っている」
「これは単純な雇用契約でなく、株式保有を伴っている。しかし、我々は共同で未来を切り拓くプロセスの真っ最中なので、チーム代表であれマネージングディレクターであれ、特定の表現に固執したくない」
「率直に言って、まだレースが行なわれていないので、何も決断していないんだ」
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