トヨタ自動車、トミ・マキネンをモータースポーツアドバイザーに起用。来年1月から
トヨタ自動車は、現在同社のWRCチームを率いるトミ・マキネンを、モータースポーツアドバイザーに起用することを決定。2021年1月からの契約に基本合意しているという。
写真:: Toyota Racing
トヨタ自動車は、「もっといいクルマづくり」を促進するため、来年1月からトミ・マキネンを、モータースポーツアドバイザーとして起用することを発表。契約が基本合意されたことを明らかにした。
マキネンは1996年から4年連続でWRC(世界ラリー選手権)王者に輝くなど活躍。現在はトヨタのWRCチームであるTOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのチーム代表を務めている。そして短期間でチームをトップレベルに引き上げた手腕を活かすため、今回の役割が任されることになったようだ。
具体的には、マキネンの知見はGR車両開発やモータースポーツ戦略の計画、運転技術指導等を通じた人材育成などに生かされ、戦略立案・組織運営の助言をすることになるという。また現在はマキネン率いるトミ・マキネン・レーシングで行なわれているWRCチームのオペレーションを、TOYOTA GAZOO Racing Europeに移管することになるという。
今回の発表に際しマキネンは、次のようにコメントを発表している。
「トヨタのWRCプロジェクトの目標は効率的にラリー事業を再開することで、そのためには小さな会社だからこそ発揮できる組織の柔軟性が必要だった」
そうマキネンは語る。
「この目標が達成された今、私はトヨタと新たな挑戦を始める時だと言える。豊田章男さんにはこのプロジェクトで私を信頼していただき、私たちが一緒に設定した目標を達成するために全面的に支援していただいたことに感謝したい。これからも引き続き、モータースポーツにおけるトヨタの未来を彼と一緒につくっていけることを楽しみにしている」
「また、トヨタが、これまで共に築き上げてきたWRC事業を引き継いでくれること、そしてTMRの従業員にTOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamとして安心して働けるチームと未来を提供してくれることを大変嬉しく思う。加えて、TGR-Eの傘下に入っても引き続きフィンランドとエストニアにオペレーションが残るということもうれしく思う」
またトヨタ自動車の豊田章男社長も、次のようにコメントを寄せた。
「トミとの出会いがあり私はWRCに戻ることを決めました」
そう豊田社長は語った。
「彼の力があって私たちはWRCで勝つことができました。そして、その力を借りて我々はGRヤリスという4WDのスポーツカーをつくることができました」
「これからはモータースポーツアドバイザーという役割を担ってもらいます。今までのような競技に勝つためのアドバイスはもちろん、トヨタが進めるもっといいクルマづくりにも広くアドバイスをもらえることを期待しています」
「今回の就任を経ても、彼は私の運転の先生役であることは変わりません。『トミ、また一緒に走りましょう!』」
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