WRCのハイブリッド化で参入メーカーは増える? 詳細決定は2020年に持ち越し
WRCは2022年からハイブリッドシステムを搭載し、サービスパークや都市周辺部は電力を使って走行することになるようだ。
Ott Tänak, Martin Järveoja, Toyota Gazoo Racing WRT Toyota Yaris WRC
Toyota Racing
FIAは、2022年からWRC(世界ラリー選手権)のマシンに100kWのハイブリッド・モーターを搭載することを決定。議論を進めているが、詳細なレギュレーション決定は2020年に持ち越しとなった。
ハイブリッド化に関する議論は当初、ラリーカーが市街地やサービスパーク、およびその周辺で電力を使用して走行することのみに焦点が当てられていた。
しかしFIAは、100kW(約134bhp)の出力を持つハイブリッド・モーターが、380bhpの内燃機関のブーストとして使用できるようになる方針であることを認めた。
12月初めに行なわれたFIA世界モータースポーツ評議会で、2022年のレギュレーションの承認が期待されていたにも関わらず、最終的に詳細は2020年の第一四半期まで決定が持ち越された。
この状況に、次世代マシンの開発を開始したいチームは不満を抱いている。あるチームの関係者は次のように述べた。
「我々はできることをやっている。しかし、非常に基本的なコンセプトを話しているところなんだ」
「評議会以来、前進することができているかと訊かれたら、そうではないと答えるだろう。我々はそうする必要があるんだ」
トヨタのテクニカルディレクターであるトム・ファウラーによると、ハイブリッド・パワーのアシストを管理するツールはFIAが提供するという。
「ハイブリッドアシストはチームによってコントロールできるが、最初の3年間はそれをコントロールする手段がFIAから提供される」
「その後、ソフトウェアがオープンとなり、チームがブーストをいつどのように使うかを独自に定義できるようになる可能性がある」
2022年からはチューブラーフレームによるプロトタイプカーの使用や、ベース車両のサイズ縮小を行なう“スケーリング”が認められている。
FIAラリーディレクターのイヴ・マットンは、これらのルール変更とハイブリッドシステムの搭載により、自動車メーカーのWRCへの興味が増すことを期待している。
「哲学の変更により、未来への扉を開くことができる。現在のレギュレーションでは、マニュファクチャラーのうち50%はチャンピオンシップに参加できなかったからだ」
「非常に重要なのは、現在のマシンパフォーマンスと、マシンがファンに与える興奮を維持するということだ」
「(次世代のマシンに)今と同じような音と美的な魅力を持たせたいが、ショールームで買えるような市販車とのつながりを維持する必要がある」
またFIAは、チームとの継続的な自己調査作業の結果、2022年のWRカーは車内に共通の安全構造を備えることを認めた。
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