F1 オーストリアGP

周冠宇が語るイギリスGP大クラッシュの一部始終。大きな衝撃も、自らの身体守るため冷静に対処

周冠宇は、イギリスGPのクラッシュでアルファロメオのマシンのロールバーにかかった衝撃は、FIAの安全テストで規定されたものよりも大きかったと語った。

編集: 2022/07/08 11:59

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Zhou Guanyu, Alfa Romeo C42 crashes at start of race

 F1イギリスGPでマシンが横転する大クラッシュに見舞われた周冠宇(アルファロメオ)は、マシンが横転したままコースを滑っていったが、ヘイロー(HALO)などに守られ、幸いにも大きな怪我はなかった。しかしその一方で、ドライバーの頭部付近にあるロールバーが完全に破壊されてしまったことが話題となった。

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 クラッシュ後初めてメディアの前に姿を現した周は、当時の状況について詳しく説明した。

「最初に横転した時の衝撃についてはチームが調査しているけど、おそらく安全テスト(の基準)よりもかなり大きな衝撃だったと思う」

 周はそう語る。

「そこで求められている数値の何倍も大きかった感じだった。だからそれが問題を引き起こしたのだろう」

 周はまた、マシンが横転した時、まずは手首や腕に怪我をしないように最善を尽くしたという。

「最初にマシンがひっくり返った時、僕はステアリングから手を離そうとした。こういうクラッシュが起きた時、手首を簡単に骨折してしまう可能性があるからね」

「マシンは地面を滑っていって止まる気配がなかったので、また大きな衝撃を受けることは分かっていた。だからその後はできる限り安全なポジションに身体を置き、最後の衝撃に備えることにした。緊張感を保ちながら、衝撃を受けた時に手が持っていかれないようにしたんだ」

「基本的にはマシンが止まるのを待つだけだった。止まった後は自分がどこにいるか分からなかった。逆さまになっていたからだ」

「次に感じたのは、何か液体が流れている感覚だった。自分の身体から流れ出ているのか、マシンから流れているのかは分からなかった。だから僕はとにかくエンジンを切ろうとした。もし火災になったら脱出するのは難しいと思ったんだ」

「誰がぶつかったとか、そういったことは分からなかった。僕はターン1に向けてまっすぐ走っていたら、突然大きな衝撃があったんだ」

 周は駆け付けたマーシャルにすぐに自分の無事を知らせた後、彼らと協力しながらマシンから脱出した。彼はこう続ける。

「彼(マーシャル)は僕と会話していた。彼は僕に意識があって、身体に問題がないか、何が起きたか覚えているかを確認してくれた。僕は全部覚えていたし、身体も大丈夫だった」

「僕は自分で(マシンから)少し滑り出ないといけなかった。そうすることで少なくとも足がシートの上に乗るような感じになった。そして彼らが僕を引っ張り出してくれたんだ」

マーシャルが周の救出にあたる

マーシャルが周の救出にあたる

Photo by: Mark Sutton / Motorsport Images

「バリア(とフェンス)の間にいるとは思わなかった。そんなところにいてどうやって助かったのか分からないけど、思い返すとヘイローが僕を救ってくれた」

 シルバーストンから自宅に帰る際には渋滞に巻き込まれるなど、災難続きだったという周。帰宅後は砂ぼこりのついた身体をシャワーで洗い流し、リラックスする時間をとったという。

 また彼は、事故を乗り越えるために何か精神的なサポートを要するようなことはなかったと語る。

「日曜にはもうレースの映像を見ていた。見ていて気分が悪くなったりとか、そういうことはなかった。だから自分の中でそれを飲み込むことはできたと思う」

「そしてその後は1日休んだだけで、火曜からは家で自分のフィジカルの状態を確認する作業に入ることができたので良かった」

「僕としては特に心配していなかった。もちろん何かあった時に精神的な助けが必要になるときはある。でも今回は必要ないと思っている」

 大きなクラッシュだったにも関わらず、周は2週連続開催となるオーストリアGPには問題なく出走できる見込みであり、本人はそのことに安堵している様子だった。

「日曜の夜、エンジニアたちに僕のシートは大丈夫かと聞いたんだ」

「ドライバーにとってシートは重要で、変わって欲しくないものだ。(作り直す場合)同じにしようと思っても、違うものになってしまうこともあるからね」

「それは抜きにしても、連戦を戦えることは嬉しく思う」

「というのも、あの(事故の)後にサマーブレイクに入ってしまうのは最悪だ。プレッシャーに晒される中で色々考えて、クラッシュのことが頭をよぎってしまうだろう。だからすぐに復帰できることは良いことだ」

 

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