【ダカール】トヨタの”厄日”にデ・ヴィリエ「ダカールは残酷だ」
トヨタのダカールラリー3日目は、最悪の1日だった。各車にトラブルが相次ぎ、特にトップ争いをしていたアル-アティヤは2時間以上遅れてしまった。















ダカールラリーの3日目、当初トヨタはトップ5のうちに3台が入っており、この日の走行中にナサール・アル-アティヤがトップに返り咲くほどのペースを見せていた。
しかしこの日ふたつ目のタイム計測区間で、トヨタ勢は大ダメージを受けてしまった。アル-アティヤは岩と接触しマシンに大きな損傷を受け、ジニール・デ・ヴィリエは燃料ポンプの問題で多くの時間を失い、ナニ・ローマは数分間ストップした。またプライベーターの中でトップだったエリック・ヴァン・ルーンは燃料切れを起こした。
散々だった1日を振り返って、デ・ヴィリエはmotorsport.comに次のように語った。
「これがダカールだ。このレースは時にすごく残酷なんだ。全てが上手くいった次の日には、完全に逆になってしまうことがある」
「それが、不幸にも今日我々に起きてしまった。しかし、僕たちは諦めることはないし、挑戦し続ける。まだ10〜11日も残っているんだ。だからまだ、たくさんのことが起こるかもしれない」
事前に心配していた標高の高い地域での走行が予想以上に快調だったため、トヨタに起きた悲惨な出来事は、特に失望させられるものとなった。
「マシンはかなり良く機能していたと思う。見ていて分かる通り、ナサールは今日、本当に良いスピードで走っていた。残念ながら彼がクラッシュしてしまうまではね」とデ・ヴィリエは語った。
「それは、マシンがこの高い高度でもしっかり機能していることを示している。僕たちは、それを達成するために多くの努力をしたし、素晴らしい成果を挙げているように見える」
アル-アティヤは”ゲームオーバー”
事故により2時間以上タイムをロスしたアル-アティヤは、今年はダカールラリー3回目の優勝を目指すのは無理だろうと認めた。
「ゲームオーバーだ」
アル-アティヤはそう語った。
「運が悪かった。僕らは大きな石に当たってしまったんだ。それでホイールを完全に壊してしまった」
「それはミスだったんだけど、ミスはミスだ。不運だったけど、これもレースだ。これがダカールラリーだ。僕らは良い仕事をし、ラリーをリードしていたんだけどね」
「(勝利を目指すために)来年まで、長い1年になりそうだ」
一方、この日のトラブルの影響が最も少なく、トヨタ勢の中でトップに最も近い位置で3日目を終えたローマは、motorsport.comの取材に対して、次のように語った。
「僕は警鐘によって救われたと思う。これも競争の一部だ。時々、苦しまなければならない。でも、僕らは明日より良くなれるように努力するつもりだ」
「基本的には電気系の問題だった。クルマがセーフモードに入ってしまい、動かすことができなくなった。それを修復しようとしたが、動かなかったんだ。僕らは再び立ち止まって、いくつかのことを変更してみた。すると、ようやく上手く動き始めたんだ」
Additional reporting by Sergio Lillo
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この記事について
シリーズ | Dakar |
イベント | Dakar 2017 |
ドライバー | Giniel de Villiers , Nani Roma , Nasser Al-Attiyah |
執筆者 | Valentin Khorounzhiy |