深い砂の餌食になったローブ「ダカールで勝つ最後のチャンスを失った」

セバスチャン・ローブは、今年リタイアしたことで、ダカール・ラリーを勝つ最後のチャンスを失ったかもしれないと語る。

  今年のダカール・ラリーにプジョーから参戦しているセバスチャン・ローブは、4日目のステージでトップタイムを記録した。しかし5日目、砂丘の上でスタックした他のマシンを避けようとした際、ローブは砂丘の谷のようになっている箇所に落ちてしまうことになった。

 この”谷”から抜け出すのに約3時間を要したばかりでなく、コ・ドライバーのダニエル・エレナが尾骨を負傷してしまったため、その治療をすべくアレキパのビバークへ急がねばならなかった。結局ローブは、ラリーを諦めざるを得なかったのだ。

 今年のイベントが始まる前、ローブは「今回が勝つための二度とないチャンスだ」と語っていた。なぜならプジョーは今後、世界ラリークロス選手権(WRX)のプログラムに集中することになっているからだ。

 ローブはリリースの中で、自分の名前をダカールの優勝者のリストに加えるという野望が、このリタイアによって潰えたかもしれないと認めている。

「たぶんね。現時点では、私が再びダカール・ラリーに参戦する計画はないからだ」

 そうローブは語った。

「プジョーとはこれからも、ラリークロスなど他の分野で仕事を続けるつもりだ。しかし、ダカールに勝つチャンスはもはやない」

 リタイアの原因となった事故を振り返ったローブは、柔らかい砂のおかげで、スタックしたマシンを避けるために、減速する余地がなかったと語る。

「非常に難しいスタートだった。砂がとてもやわらかかったため、マシンは砂丘を登ることができなかったんだ。そしてスタックしてしまったんだ。それで20分ほどかかってしまった」

 そう彼は語った。

「もう一度試してみると、他のクルマが走ったわだちを辿ることができたんだ。それは本当に助けになった」

「そうして、他のマシンが止まっている砂丘の上に着いた。そして止まらないようにするために、そのマシンを避けようと右に行ったんだ。しかし、頂上の向こう側の見えなかったところには、穴が開いていたんだ。そして、そこに激しく落下してしまった」

「それで、僕らにできることは何もなかった。トラックが引っ張り上げてくれるのを、ただ待っていたんだ」

「ダニエルはその衝撃で、とても痛がっていた。その痛みを悪化させないために、我々はそのステージをゆっくりと走ったんだ。彼の負傷を考えると、僕らはリタイアするしかなかった」

 ローブのみならず、プジョーのチームメイトであるカルロス・サインツも、そしてラリーをリードするステファン・ペテランセルも、5日目の深い砂に苦しみことになった。ペテランセルによれば、一度止まってしまうと砂にはまってしまう可能性があるため、チームメイトを助けることができなかったという。

「この日の砂丘は、今年のラリーをスタートして以降、最も難しいモノだった」

 そうペテランセルは語った。

「セブとカルロスは、砂の中で立ち往生してしまったんだ」

「彼らに近づくことができなかったから、助けることができなかった。もし停車したら、自分も立ち往生してしまっただろう」

Additional reporting by Gerald Dirnbeck

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この記事について
シリーズ Dakar
ドライバー セバスチャン ローブ
記事タイプ 速報ニュース