スーパーGTとDTM、それぞれの今季最終戦で”交流デモ走行”を実施
レクサスと日産のGT500マシンが渡欧し、DTM今季最終戦でデモ走行を行うことになった。DTMマシンもスーパーGTの最終戦に来日するという。

クラス1規定の下、交流戦の実施を目指すスーパーGTとDTMが、まずは”デモ走行”の形で交流することになった。
DTMとスーパーGTの双方が発表したところによれば、DTM最終戦となるホッケンハイムでのレースにレクサスLC500(2017年テスト車両)と日産GT-R(#1 MOTUL AUTECH GT-R/2016年参戦車両)が渡欧し、テスト走行を披露するという。また、スーパーGTの最終戦ツインリンクもてぎラウンドにも、DTM車両が来日する予定になっている。
DTMを運営するITRのゲルハルト・ベルガー会長は、今回のデモラン実現にあたって次のようにコメントしている。
「スーパーGT車両が初めてDTMイベントに登場することを嬉しく思います。これは私たちにとって大きな名誉であり、ファンにとっても特別なこととなります。さらに我々DTMの未来にとっても強い兆しとなります。そして、日本のGTAと彼らのシリーズに参戦する3メーカーとの協力が、どれほど真剣に進んでいるのかを示しています」
またスーパーGTを運営するGTアソシエイションの坂東正明代表も、次のようにコメントを発表した。
「我々は、ホッケンハイムでスーパーGTのGT500クラス車両が走ることを楽しみにしています。これは、スーパーGTとDTMとの密接な関係を反映したものと言えます。両シリーズは、それぞれの国の著名な自動車メーカーが参戦していることが特徴です。それだけに、次は日本のファンがDTM車両を体験する機会を得られることが、とても大切になります」
レクサスLC500と日産GT-Rの走行は、DTMホッケンハイム戦の週末、3日間にわたって行われる。そのスケジュールは、金曜日に30分、土曜日と日曜日にはそれぞれ15分の走行枠となる予定だ。
来季いっぱいでメルセデスが離脱することになっているDTMは、共通ルールの重量な側面として、「コスト効率」「注目に値するモータースポーツ」「安全性と最新のエンジン」という3つのキーワードを挙げている。また、マシンに搭載する空力パーツを削減し、安全性を高めるために「マシンのフロント、リヤ、サイドに”クラッシュ・エレメント”」の導入を目指すという。
ベルガー会長は次のように語る。
「技術的に高度なクルマ、マニュファクチャラーがその専門知識を披露できること、そして大勢のエンジニアがいなくても走ることができるマシン……というそれぞれの要素のバランスを見つけたいと思っている」
「そしてドライバーを限界まで働かせることができる、高性能なレーシングカーを求めている」
DTMは2019年から、現在のV8 4000ccのエンジンに変わって4気筒2000cc直噴ターボエンジンを導入することになっている。これにより、スーパーGTのGT500クラスとの規則統一がさらに進む予定だ。
DTMによれば、新しい規則におけるマシンとエンジンのコンセプトは「”動力源”について複数の選択肢を採用できるように設計されている」という。
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この記事について
シリーズ | DTM |
執筆者 | Valentin Khorounzhiy |