メルセデス、DTM撤退し2019/20年からフォーミュラE参戦すると発表

メルセデスは、2018年シーズン末をもってDTM参戦から撤退し、2019/20年シーズンよりフォーミュラEに参戦することを発表した。

 メルセデスは、2018年シーズン末をもってDTM(ドイツツーリングカー選手権)参戦から撤退し、2019-20年シーズンよりフォーミュラEに参戦することを発表した。

 2000年よりDTM参戦復帰を果たしてから、長らくシリーズの中核を担ってきたメルセデスだが、2018年末をもってその幕を下ろすことを決意。そのため2019年からは、BMWとアウディの2社だけがDTMを戦っていくこととなる。

 メルセデスは、昨年10月よりフォーミュラE参戦に関心を寄せており、DTMでライバル社のBMWとアウディも含めて、現在急成長中のフォーミュラEに関与する企業が増えてきている。

「メルセデス・ベンツのモータースポーツの歴史において、我々の代のDTM参戦は常に胸を張れるようなものだった」

 そうメルセデスのモータースポーツ代表であるトト・ウルフは語った。

「その間、DTMにおいてメルセデス・ベンツを最も成功したメーカーにするのに手助けしてくれたメンバーに感謝したい」

「我々にとってDTMを撤退することはとても厳しいことだ。しかし、それまでにできることを全てやりきり、そしてできるだけ多くのDTMタイトルを獲得できるようにやっていく」

 1988年、現在のDTMの前身であるDeutsche Tourenwagen Meisterschaft時代にメルセデスは初参戦し、1992年にクラウス・ラディックとともに初タイトルを獲得した。1994年にも再びラディックがチャンピオンに輝き、1995年にはベルント・シュナイダーとタイトルを獲得。1996年末にメーカーの撤退が相次いだせいで選手権が一時的に廃止となったが、2000年にシリーズは再開した。

 それからシュナイダーは2000年、2001年、2003年、2006年とタイトルを獲得。近年ではゲイリー・パフェット、ポール・ディ・レスタ、そして現ザウバーF1のパスカル・ウェーレインがそれぞれ年間チャンピオンに輝いている。

 メルセデスは昨年の冬に参戦台数を8台から6台に減少させ、今季はパフェットとディ・レスタ、ルーカス・アウアー、エドアロド・モルタラ、マーロ・エンゲル、ロバート・ウィッケンの6名が参戦中だ。

参戦は計画より1年遅れ

 昨年、メルセデスはシーズン5(2018-19年)に参戦するオプション契約をフォーミュラEと交わしていたが、実際に参戦を開始するのは、1年後ろ倒しの2019-20年シーズンになるという。

 それについてウルフは、「フォーミュラEを正しく理解する時間を設け、適切な方法でエントリーの準備を行うため」だと説明している。

 またウルフは、メルセデスF1の存続を繰り返し主張した。オイルメーカーであるペトロナスとの長年に渡るタイトルスポンサーシップ契約の更新も、それを促す要因となったという。

「他の分野と同様、我々はモータースポーツにおいてプレミアムセグメントのベンチマークとなり、革新的な新しいプロジェクトを模索したいと考えている。F1とフォーミュラEを組み合わせることでそれは実現する」

「フォーミュラEは、スタートアップベンチャーのような新興企業だ。現在および将来の技術を促進していくために、新しいフォーマットを提供し、レースを強力なイベントと組み合わせている」

「市販車の中でも電化が加速している。フォーミュラEはその技術を新しい観客に披露する興味深いプラットフォームをメーカーに提供している。レースも、他のシリーズとは異なる、全く新しいものを展開している」

 シーズン6よりメルセデスフォーミュラEを運営していくのは、現在メルセデスDTMを運営しているメルセデス子会社のHWAであると考えられる。またシーズン5では、DTMドライバーであるエンゲルが所属するヴェンチュリと提携し、HWAとしてチャンピオンシップに参加することも可能だろう。

世界各地からの反応

 フォーミュラEのCEOであるアレハンドロ・アガグは次のようにコメントしている。

「今日はメルセデスがフォーミュラEファミリーとして歓迎される素晴らしい日になった。現在、”電気の革命”に加わるメーカー数が増えてきている」

「モータースポーツに限らず、自動車業界全体でも、世界がどれほど変化してきているのかが伺える。我々は都市や我々の道の変革を目の当たりにしている」

「フォーミュラEはまさにその変化を具体化した選手権だ。フォーミュラEに参戦している全てのチームとメーカーとともに、より良い性能、より手頃な価格の電気自動車を開発するために技術向上を推し進めている」

 FIA会長であるジャン・トッドは次のように述べている。

「FIAフォーミュラE選手権に参加する新しいメーカーを目の当たりにすることができて非常に嬉しく思っている」

「メルセデス・ベンツは、昔からモータースポーツの場で競争してきたが、フォーミュラEの歴史における最新のチャプターに加わった。これは選手権のビジョンとコンセプトが、メーカーの思う電気自動車の技術開発の方針と調和していることを示しており、これらの改革によって世界中のオーディエンスにもたらされる」

 一方でDTM主催者であるITRは次のように述べている。

「DTMプロモーターであるITRは、メルセデスの撤退を残念に思っている。しかし我々は、その計画を尊重せねばならない」

「メルセデスは2018年シーズン末に撤退すると発表しており、それまでにかなりマージンを持っている。したがってITRは状況を分析し、将来的に持続可能なコンセプトを開発するための時間があると考えている」

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シリーズ DTM , フォーミュラE
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