DTM、シリーズ消滅の危機はひとまず脱出へ。ITRがドイツ自動車連盟へ売却
ITRが運営するドイツ・ツーリングカー選手権(DTM)は、ADAC(ドイツ自動車連盟)によって買収されることが決定した。これにより、不安視されていたシリーズの将来に一段落がついたことになる。
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DTM
DTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)を運営しているITRは、ADAC(ドイツ自動車連盟)への同シリーズ売却で合意。2023年から新たな体制に移ることになった。
ITRは11月末にADACと協力体制を築くための話し合いを始めたことを認めた。公式には言及されなかったものの、この話し合いにはDTMを売却する可能性についても含まれているようだったが、12月に入り正式に買収で合意に達したと発表された。
DTMは2020年まで日本のスーパーGT GT500と共通規格となる”クラス1”マシンによるカテゴリーだった。しかし参戦メーカーの撤退が相次いだことで、2021年からはGT3規格のマシンを走らせるシリーズになった。これによりドイツ国内には、ADACが主催するGTマスターズとDTMの、ふたつのGT3レースが存在することになっていた。
ADACは、今回のDTM買収によってドイツのモータースポーツ構造を再編し、傘下の他カテゴリーとの相乗効果を生み出すことを狙っていると声明を発表している。
なおADACはGTマスターズとDTMの既存競技者に対して、2023年のチャンピオンシップ参加に向けた機会を提供するとしているが、詳細についてはまだ明らかにされていない。12月8日に予定されている記者会見で、DTMの今後に関してもさらなる詳細が明らかにされるだろう。
ADACのスポーツ代表であるゲルト・エンザー博士は声明で次のように述べた。
「DTMのようなドイツを代表するブランドは他に無い。ADACはモータースポーツの文化遺産であるDTMを保ちたいと考えている」
「DTMはドイツのみならず世界のモータースポーツ界で高い評価を受けている。来年からDTMはADACの傘下で長い歴史の新たなチャプターをスタートさせる」
元F1ドライバーでITR代表のゲルハルト・ベルガーは、ADACへのDTM売却決定に際し、次のようにコメントしている。
「DTMの長期的な将来に向けた基盤を作るときが来た」
「そのため、私はこのブランドをADACへ手渡すことを決めた。ADACには、将来全てのモータースポーツファンにユニークな経験を提供するための、必要なノウハウが全て存在していると確信している」
「長年の経験、しっかりとした構造やモータースポーツへの独自の取り組みなどから、ADACは可能な限りベストなシナジーを生み出せるだけでなく、DTMを更に発展させることができる」
「今後も長い間、高いレベルでのモータースポーツの成功を見続けられる。最高の条件が揃っているんだ」
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