DTM王者ラスト、アウディ撤退に複雑な心境「僕にとっては”最悪”のシナリオ」
2019年のDTM王者であるレネ・ラストは、アウディのDTM撤退は個人的に最悪のシナリオだと語った。
写真:: Audi Communications Motorsport
アウディは、フォーミュラEやカスタマーレースへと集中するため、4月27日(月)に2020年限りでDTM(ドイツツーリングカー選手権)から撤退すると発表した。
アウディが主要なチャンピオンシップからの撤退を決めたのは、2016年に世界耐久選手権(WEC)LMP1クラスから撤退したのに続き、近年で2例目となる。
2019年に4台のアストンマーチン・ヴァンテージを起用してDTMに参戦したR-モータースポーツは、1シーズン限りで撤退。さらに今回アウディが撤退を表明したため、DTMに残っているのはBMWだけとなり、DTM自体の存続が危ぶまれる事態となっている。
2017年と2019年にアウディでDTM王者に輝いたレネ・ラストは、公式発表の前に撤退について知らされていたものの、まだ消化するのが難しいと認めた。
「(撤退が発表された)今日みたいな日は、現役のレーシングドライバーにとっては最悪なシナリオだ」
ラストはアウディの撤退発表後、自身のSNSストリーミング配信でそう語った。
「でも僕は、モータースポーツを続けていく。そう固く決意しているんだ。どんな形になるか見てみよう」
「(アウディの撤退は)僕たちにとっては驚きではなかった。もちろん、多くの議論や噂、そして新型コロナウイルスによる危機があった。こんなことが起きるのは予想できたことだ。だが事前に知っていたとしても、実際にそれが発表された今、少し難しい心境だ」
2015年のル・マン24時間レースにアウディ3台目のドライバーとして参加していたラストは、今回の発表でアウディがWECからの撤退を発表した時を思い出したという。
「2016年、僕の誕生日(10月26日)の朝に電話が来て、LMP1プロジェクトが終了することを知らされたことを今でも覚えているよ」
これまで、ラストがDTMにフル参戦したのは2017年以降の3シーズンだけだが、サポートレースだったフォーミュラBMW ADACに参戦していたこともあり、DTMは夢の舞台だったと振り返った。
「当然だけど、DTMは常に僕の人生の一部だったから、アウディの撤退は僕に大きな影響を与えた」
「僕は何年もDTMで過ごした。DTMでドライブしていたわけじゃないけど、パドックにはいたんだ」
「僕が初めてDTMの一部になったのは、17年前のことだ。その時から、いつかDTMでレースをすることを夢見ていた。もっと多くのタイトルを獲得したいと思っていた」
「僕にとっては、DTMは常にF1に次ぐシリーズであり、参戦しているドライバーは最高だ」
「DTMにはペイドライバーがいなかった。誰もがトップレベルだったんだ。僕は今でもDTMの大ファンだから、僕にとっては難しい1日だった」
René Rast, Audi Sport Team Rosberg, Audi RS 5 DTM
Photo by: Paul Foster
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