BMW、”挨拶”なしのアウディDTM撤退に憤慨「スポーツマンらしくない」
BMWは、アウディが突如としてDTMからの撤退を発表したことに、スポーツマンらしくないと不満を持っている。

アウディは、4月27日に2020年シーズンをもってDTM(ドイツツーリングカー選手権)からの撤退を発表した。BMWにとって、この発表は驚くべきものだったようだ。
2012年にシリーズ3番目のメーカーとして、DTMに加わったBMWだが、今やDTMに残る唯一のメーカーになってしまった。
BMWの研究開発部門責任者であるクラウス・フローリッヒは、アウディが公式発表まで撤退を隠していたことを非難した。
「そのニュースは私を驚かせ、がっかりさせた」と、フローリッヒはドイツのウェブサイト『Suddeutsche.de』に、アウディの撤退についてそう語った。
「驚いただけではなく、セカンドパートナーである我々に事前に話をしなかったのは、スポーツマンらしくないと感じる。私は本当に驚いたんだ」
「メルセデスが撤退した時は、オラ・ケレニウス(現ダイムラーCEO)が私に直接電話をして、経緯や理由を説明してくれた。プロフェッショナルだったし、感謝している。アウディはそのチャンスを逃した」
「公式発表の直前、ゲルハルト・ベルガー(DTMを運営するITRの会長)からアウディの撤退を知らされた。私は彼と密に連絡を取っている」
「そして彼も、アウディの理事会から実務レベルの連絡を受けたが、他のパートナー同様、非常に連絡が遅かったという」
「どんな決断だとしても、会社は好きなようにそれを実行できる。だが、公平さとスポーツマンシップという点で、アウディはDTMともっと違ったコミュニケーションができたはずだ」
アウディはDTM撤退の理由のひとつとして、フォーミュラEへの取り組みを強化すると述べている。しかしDTMも、環境に優しいシリーズを目指す独自のロードマップを明らかにしており、フローリッヒはアウディのアプローチに疑問を呈した。
DTMよりもフォーミュラEを優先するというアウディの決定について、「私から見れば、議論の余地はない」とフローリッヒは語った。
「我々はDTMを変えたかった。その最初の段階として、自然吸気のV8エンジンから効率的な4気筒ターボエンジンに切り替えた。そして2022年からハイブリッド、2025年から完全電動ツーリングカーとする予定だった」
「DTMは、グローバル化について考えてきた。それが、我々が推し進めてきたことだ。共に多くの作業をしてきたにもかかわらず、アウディがそれを危険に晒しているという事実に驚いている」
「DTMは2025年までに完全に電動化することを望んでいるため、DTMに留まるのではなくフォーミュラEに集中するという声明は理解できない」
「DTMの柱を断ち切ることで持続可能性が高まるのか、フォーミュラEの方が電動モビリティを伝える上で長期的に実行可能なカテゴリーなのか……私はそれに疑問を持っている」
Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.
フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。