ここは遊園地じゃない! 接触が多すぎるDTMに、ドライバーら苦言

ニュルブルクリンクで行なわれたDTMのレースでは、元F1ドライバーのアレクサンダー・アルボンが初優勝。しかしその裏では多数の接触が発生……この事態に、一部のドライバーたちからは非難の声が挙がっている。

ここは遊園地じゃない! 接触が多すぎるDTMに、ドライバーら苦言

 先日ニュルブルクリンクで行なわれた2021年のDTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)第4ラウンド。そのレース2では元F1ドライバーのアレクサンダー・アルボン(ALPHATAURI AF CORSE)が初優勝を達成した。

 このレースには合計23台が出走したが、そのうち9台がリタイア。しかもうち7台はコース上で他車と接触したことによるダメージが、リタイアの原因だった。この接触が多すぎる事態に、複数のドライバーやチーム代表が、苦言を呈している。

 2013年のDTM王者であるマイク・ロッケンフェラー(TEAM ABT SPORTSLINE)は、リアム・ローソン(RED BULL AF CORSE)に激突され、ポイントリーダーのケビン・ヴァン・デル・リンデ(TEAM ABT SPORTSLINE)共々リタイアすることになった。

「僕の意見では、ローソンは完全に気が狂っているよ」

 ロッケンフェラーはレース後に激しい口調でそう語った。

「彼が何をやっているのかは分からない。でもどこでもアグレッシブすぎたし、結局は僕らふたりを道連れにしたんだ」

「リスタートの時なんかは、本当に荒れ狂っているよ。このカテゴリーのレベルはどんどん下がってきている。そう言うべきだろうね。もちろん、加速の部分でミスをしたから、それで苦労した部分もあるけどね。でも、誰もが常に最大限のリスクを冒しているように思うし、両側からぶつかってくるんだ」

 アプトのチーム代表のあるトーマス・ビエルマイヤーは「激しい戦いは見たいが」と前置きした上で「DTMはバンパーカー(遊園地で見られる、車同士をぶつけ合うアトラクション)になるべきではない」と、ロッケンフェラーの意見を支持した。

 Winward Mercedesの代表であるクリスチャン・ホーヘナデルも、1周目のターン8で、同チームのドライバーであるフィリップ・エリスがコース外に追いやられ、リタイアに終わった事件について苦言を述べ、さらに今回のレースでは何人かのドライバーは許される範囲を超える危険なドライビングをしていたと語った。

「ドライバーたちは何度か、非常に乱暴で規律のない行動を取ったと言わざるを得ない」

 そうホーヘナデル代表は語る。

「我々は全員、激しいレースが大好きだ。しかし日曜日は接触が多すぎた」

 GruppeM Mercedesのダニエル・ジュンカデラは、混乱を避けることに成功し、アルボンに次ぐ2位でフィニッシュした。しかし日曜日のレース2で、ゲストドライバーのマーカス・ヴィンケルホック(TEAM ABT)が過剰なディフェンスをしたと非難する。

「今週末、ヴィンケルホックにはかなりショックを受けた」

 そうジュンカデラは語る。

「2回目のリスタートの時、僕は彼を追い抜こうとした。僕はとても新しいタイヤを履いていたが、彼はそうではなかったからね。彼のレースは、事実上終わっていたようなモノだったんだ」

「彼はゲストドライバーであり、僕も良い動きをしたと思う。でも、彼は普通にターンインを続けて、僕に接触……そして僕のマシンを壊したんだ。僕はそれに腹を立てたし、僕のレースに大きな影響を及ぼした」

「とても近かったから、簡単に左フロントタイヤがパンクしてしまうかもしれない。そして実は何かが壊れたような気がした。でも結局は壊れていなかったけどね」

「僕もハードなレースは好きだから、そのことについて文句を言うつもりはないよ。でも彼は今週末、少し興奮しすぎていたと思う」

 一方で2度のチャンピオン獲得経験のあるマルコ・ヴィットマン(WALKENHORST MOTORSPORT)は、何人かのドライバーが楽観的にオーバーテイクをしかけたと感じているものの、レースが荒れ果てているようには感じていないという。

「レースの2回目のリスタートは、とても混沌としたモノだったと言わざるを得ない」

 そうヴィットマンは語った。

「僕らは13番手で再スタートを切ったが、前の方にいるマシンはまだタイヤ交換をしておらず、古いタイヤを履いていた。だから、かなり混乱していたんだ」

「ターン1では、5台のマシンが膨らんでしまったと思う。僕はただ生き残り、マシンをクラッシュさせないことだけを願っていたんだ」

「ニュルブルクリンクのコースレイアウトを考えれば、特にリスタートの時は魅力的だ。ターン1は非常にタイトで、ターン2に向けては色々なラインやアプローチを試すことができる。そして、複数のコーナーを並走することができるんだ」

「コースレイアウトに少し依存するところもあるかもしれないが、ある段階では少し激しすぎる形になってはいると思う」

「でもそれがフェアなモノである限り、あちこちで接触があったとしても、それがDTMの姿なんだ。それこそがツーリングカーのレースであり、ファンにとっては間違いなく素晴らしいことなんだと思う」

 

Read Also:

シェア
コメント
レッドブルのアレクサンダー・アルボン、DTMニュル戦ポール・トゥ・ウィンで初勝利!
前の記事

レッドブルのアレクサンダー・アルボン、DTMニュル戦ポール・トゥ・ウィンで初勝利!

次の記事

ダニエル・ティクトゥム、2022年はインディカー・DTM・フォーミュラEへの転向を検討?

ダニエル・ティクトゥム、2022年はインディカー・DTM・フォーミュラEへの転向を検討?
コメントを読み込む