アウディのDTM撤退、ロッテラーがドライバーたちに同情「時代が変わってきている」
DTMからアウディが撤退することが明らかになったが、アウディからWECを戦った経験のあるアンドレ・ロッテラーが、DTMドライバーの直面する状況に同情を寄せた。
写真:: Audi Communications Motorsport
2020年4月、アウディはフォーミュラEとカスタマーレーシングプログラムに集中するため、20年に及んで参戦してきたDTMからの撤退を表明した。
これにより来季のDTMに参戦するメーカーはBMW1社のみとなってしまい、同シリーズの将来について深刻な疑問が生じることとなった。またシリーズだけではなく、6名のアウディのファクトリードライバーもキャリアを継続させるためには、どこか別のカテゴリーでドライブする場所を見つける必要に迫られる可能性もある。
ニコ・ミュラー、ロビン・フラインスらはフォーミュラEでもレースをしており、後者はアウディのカスタマーチームであるヴァージン・レーシングから出走している。しかしレネ・ラスト、ロイック・デュバル、マイク・ロッケンフェラーそしてジェイミー・グリーンの4名は、近年はDTMが主戦場だった。
アンドレ・ロッテラーはDTMではレースをしていないが、彼はアウディが2016年限りでWEC(世界耐久選手権)から撤退した際にアウディの一員であり、その後DTMに参戦するオファーをアウディから受けたという。しかし彼は、最終的に姉妹ブランドのポルシェへ移籍し、WECへの参戦を継続させている。
「当時僕はアウディのドライバーだった。そして彼らがWECから撤退した際、僕はまだ契約下にあった」
ロッテラーはmotorsport.comに当時を振り返って語った。
「彼らは僕にアウディのドライバーとして留まるために、DTMのシートのオファーしてくれた。だけど僕はスポーツカーレースを続けたかったから、ポルシェに行ったんだ。レネ・ラストがそのシートを手にして、彼は見事にやりきった(2017年と2019年にタイトル獲得)。でも今となっては、彼が問題を抱えてしまっているようだ」
「たしかに、彼ら(アウディ)が撤退するのはDTMにとってもドライバーにとっても、非常に残念なことだ。歴史的に成功を収めてきたチャンピオンシップだし、常に強かった。でも時代が少しずつ変わっているのを実感させられる。モータースポーツはかなり速く変化していて、いくつかのチャンピオンシップにとって、それに素早く適応するのは難しいことだ」
そう語るロッテラー。彼も2017年にポルシェがLMP1参戦を終了させたことで、再び放り出されてしまったが、レベリオン・レーシングのシートを得てWEC参戦を継続させ、さらにフォーミュラEでのレースシート確保にも繋げた。
ポルシェがフォーミュラE参戦を目指す2019-2020シーズンより前の2017-2018シーズンにテチータと契約し、フォーミュラEへの参戦を開始したロッテラー。そして今季は晴れて、参戦をスタートさせたポルシェへと移籍している。
「アウディがLMP1を辞めた時から、悪い予感があった」と、ロッテラーは言う。
「そこでの成功にすごく満足していたんだけど、(撤退によって)僕の世界は180度変わってしまった」
「幸運なことに、僕はポルシェからWECを走るチャンスを得られた。特別で、光栄なものだった。だけど彼らも参戦を辞めてしまった」
「耐久レースは僕の人生そのものだ。だから僕は適応しなくちゃならない。ただチャンピオンシップでレースをしているとき、外の世界で何が進行しているかはよくわかっていないものだ」
「このことが僕に物事が急速に変わっていること、そしてフォーミュラEが未来であることを気が付かせてくれた。だから僕は自分自身を再定義し、ポルシェへと戻ったんだ」
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